ゴマダラチョウの頭の殻を拡大!


実は以前から所有していたマクロレンズ。(厳密にはNikonのレンズの場合、"マイクロ"レンズという言い方をします。)
植物や虫たちをかなり大きく写すような使い方もできるのですが、なかなか使いこなすのは難しい!

今回は、こんなものを撮ってみました。

※クリックすると拡大画像を表示します。

ゴマダラチョウ(幼虫)の、頭の抜け殻。
幼虫が脱皮する時にポロッと外れるものです。


じっくり拡大して見てみると、いろんなことが分かります。
角の形、位置、たくさん生えている毛、表面のデコボコ...


エグリヅマエダシャク

11月のある日。
家の扉の前で待っていた(?)かわいらしい小さな蛾。


おそらくエグリヅマエダシャク
翅の端がノコギリのようにギザギザ。


どうして家の近くにやってきたのでしょうか。
強風で吹き飛んできたのかもしれません。灯りに誘導されてきた可能性も。


この蛾の面白いところは、わりと頻繁に翅を立てるところ!
蝶のようですね。遠目にはセセリチョウに見えそう。


手乗り。
すぐ近く、人に踏まれそうにない場所へ放す。元気でね!

まだまだゴマダラチョウ探し

今年も越冬ゴマダラチョウ探し!に引き続き。


エノキの根元をごそごそと探すと、まだまだ見つかるゴマダラチョウの越冬幼虫。
エノキが落葉した後、なるべく早めに探したほうが見つかる確率が上がる感じ。
春が近づくと、残念ながら落ち葉が吹き飛んでしまってることも。
鳥に食べられたりしているのか、数も減っています。



こちらはエサキモンキツノカメムシ
ゴマダラチョウと同じ場所で越冬しているのをよく見かけます。


基本的にはエノキの裏側にくっついています。
表にくっついているのは極まれ。見つけたらラッキー!?

 
かわいいゴマさま!


越冬を邪魔してしまう場合もあり、落ち葉をごそごそ探すことは虫たちにとって迷惑な部分もあります。
それでもある程度調査して、生息状況を確認すること、その越冬の仕方を研究することが、結果的に保全に役立つことが多いのです。


しっかりしたエノキだけれど、越冬には向かない例。
落ちているのはコナラの葉っぱのみ。
木は必ずまっすぐ伸びるわけではありません。
葉っぱが根っこのあたりには落ちず、こんな状態になることがあります。
こんな場所ではゴマダラチョウは越冬できません。


特殊な例。写真右側を民家から伸びてきてしまったセイヨウキヅタが覆っています。
覆われた場所は日が当たらず、野草が育ちません。
除伐したくもなりますが、これが落ち葉の散乱をある程度抑えています。
落ち葉の吹き飛び防止に役立っていて、ここで越冬しているゴマダラチョウもいます。
こんな場所が時々あってもいいのかも。


これも、根っこはしっかりしているのにエノキの葉がほとんど落ちていない例。
周りに色々な樹木が入り組んでいて、根元にはエノキの葉が落ちてこないのです。


幹で越冬するアカボシゴマダラ
多くの個体は真冬になると姿が見えなくなります。
鳥や虫に捕食された場合もあるかもしれませんが、この後落ち葉に移動する場合もあるようです。

フユシャクを楽しむ冬

虫の気配が少ない冬の雑木林。
しかし、そんな冬にも活発に活動する虫たちがいます。

その一つが「フユシャク」と呼ばれる蛾の仲間たち。
シャクガの仲間ですから、幼虫はいわゆるシャクトリムシ。
虫にとっては厳しいはずの冬に彼らは羽化して、交尾相手を探すのです。

こちらはクロスジフユエダシャクのオス。

11月下旬から12月にかけて、かなりの数がひらひらと飛んでいました。
多い場所・時間帯では玉川上水の橋と橋の間で100頭以上がヒラヒラと。


昼行性のフユシャクはそれほど多くありません。
そのくらいの時期にヒラヒラと飛んでいる小さな蛾が見られたら、この種の可能性がとても高い。
ただ、なかなか葉や木には止まってくれないので、じっくり姿を確認することは困難。



こちらはメスのフユシャク。
「とても蛾には見えない!」という感想を持つ方もいます。
数十種類、様々な形のフユシャクの仲間がいますが、メスの翅は退化してしまっていて、飛ぶことができません。
木にとまり、フェロモンを出してオスをじっと待つのです!

11月頃〜3月頃(ぎりぎり4月?)まで、時期により玉川上水でも色々な種類のフユシャクが見られます。
似た種類が多く、なかなか同定が難しい。
まだ、玉川上水に生息するフユシャクを完全に把握はできていないのですが、これからもじっくり探していきます!