今年も越冬ゴマダラチョウ探し!

昨日(11月26日)、ステッチマルシェでのイベント中に見つかった、ゴマダラチョウの越冬幼虫。
まだまだ落葉樹の葉っぱはたくさん残っているものの、ほどほどに落ち葉は積もり始め、幼虫たちは移動を始めているようです。

というわけで、さっそく探してみました!
  
このくらい、落ち葉が残っていればOK。
根の周りがしっかり育ち、壁のようになっている場所では越冬できる可能性がぐんと上がります。

あとは勘を頼りにひたすら葉っぱをめくります。
生息数を把握する必要のあるきちんとした調査の場合は、落ち葉を一枚ずつ袋などに入れていって、全てを確認します。
 
さっそく発見!


やはりかわいらしい顔をしています。ゴマちゃん!


ちょっと探すだけでも3頭。ゴマ3兄弟!
やはり、まだまだたくさんゴマダラチョウは生息しているようです。


見上げると、こんな大木。
数十センチの低い実生株ならともかく、こういった大木に幼虫がいるかどうかは、冬にならないとなかなか確認できません。


今年も出会えて良かった!

これからも、ゴマダラチョウの住める環境を大切にしていきたいですね。


成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』
成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』

ゴマダラチョウの幼虫

玉川上水沿いで、まだかろうじて見つかるゴマダラチョウの幼虫!

見られるエリアは限られていて、大木エノキが少ないエリア、落ち葉がほとんど吹き飛んでしまうようなエリアでは、ほとんどアカボシゴマダラしか見られない状態になっています。

この幼虫は現在4齢。越冬用の姿に変わっています。

例外がないわけではないようですが、基本的に4齢の状態で冬を越すゴマダラチョウ。
脱皮して3齢から4齢になる時、いよいよ寒くなってきた頃には越冬に向いた姿になるのです。
初夏や夏に見られる4齢とは違い、角が短くふかふかした姿。毛も多めです。


少し顔を上げたところ。かわいい!


アカボシゴマダラはすでに葉の上から移動しはじめていますが、ゴマダラチョウが移動するのはもうしばらく先でしょう。
越冬できるほどエノキの葉の落葉がしっかり進み、落ち葉のベッドができあがってから。

落ち葉にくっついて越冬する頃には、色も茶色く変化します。

こちらは2017年1月に撮影したもの。茶色のゴマちゃん!


このくらい根元に落ち葉がたまっていれば十分なのですが、たったこれだけのことが現在はとても難しい!
清掃や風によって、春までに落ち葉が吹き飛んでしまう場所がほとんどです。

アカボシゴマダラの越冬


エノキの幹にくっついているイモムシ...
アカボシゴマダラの幼虫です!今年も越冬が始まりました。

在来種ゴマダラチョウが木の根元にたまった落ち葉の中で越冬するのに対し、アカボシゴマダラは幹や枝にくっついて越冬することができます。(落ち葉に移動することもある。)


ここ一週間ほどで、あちこちの葉上から姿を消した幼虫たち。
移動していたんですね。


ゴマダラチョウと違い、体は完全な茶色にならず、かなりくすんだ緑色の状態が越冬モード。
背中のトゲと合わせて、エノキの樹皮とは雰囲気がある程度似ています。
注意深く探す人以外には気付かれないでしょうね!

さて、このまま幹で越冬するパターンと、しばらくしたら降りていって落ち葉にくっつくパターンがあるのではないかと思っているのですが...
観察を続けてみます。


アカボシゴマダラの特定外来生物 新規指定スケジュールについて

コヨツメアオシャク

井の頭公園内の玉川上水で遭遇した、かわいらしい蛾。

コヨツメアオシャクと思われます。

薄い青緑に四つの目のような模様。

幼虫の食草はヒイラギやヒサカキなどのようです。
なかなかの普通種でありながら、あまり詳しいことは分からず。

蛾の仲間にはそんな種類が多い。

日本のチョウの仲間が約250種なのに対し、ガの仲間は約6000種。
生態を研究するのも一苦労。