フユシャクを楽しむ冬

虫の気配が少ない冬の雑木林。
しかし、そんな冬にも活発に活動する虫たちがいます。

その一つが「フユシャク」と呼ばれる蛾の仲間たち。
シャクガの仲間ですから、幼虫はいわゆるシャクトリムシ。
虫にとっては厳しいはずの冬に彼らは羽化して、交尾相手を探すのです。

こちらはクロスジフユエダシャクのオス。

11月下旬から12月にかけて、かなりの数がひらひらと飛んでいました。
多い場所・時間帯では玉川上水の橋と橋の間で100頭以上がヒラヒラと。


昼行性のフユシャクはそれほど多くありません。
そのくらいの時期にヒラヒラと飛んでいる小さな蛾が見られたら、この種の可能性がとても高い。
ただ、なかなか葉や木には止まってくれないので、じっくり姿を確認することは困難。



こちらはメスのフユシャク。
「とても蛾には見えない!」という感想を持つ方もいます。
数十種類、様々な形のフユシャクの仲間がいますが、メスの翅は退化してしまっていて、飛ぶことができません。
木にとまり、フェロモンを出してオスをじっと待つのです!

11月頃〜3月頃(ぎりぎり4月?)まで、時期により玉川上水でも色々な種類のフユシャクが見られます。
似た種類が多く、なかなか同定が難しい。
まだ、玉川上水に生息するフユシャクを完全に把握はできていないのですが、これからもじっくり探していきます!