井の頭公園のゴマちゃん

井の頭公園で開かれた「三鷹の森自然かんさつ会」。
その下見のタイミングの頃からたくさん見つかったゴマちゃん。

観察会を行っていた場所の周辺だけでも、10頭以上!

しかし残念ながら外来のアカボシゴマダラばかりで在来ゴマダラチョウは見つからず。


珍しく、葉の上ではなく枝の上で休んでいた大きな幼虫。
角の片側にクモの巣の端が...


ゴマちゃんの仲間は、一日の大半を動かずに過ごします。
休んでいる間は顔を伏せているので、なかなか顔を見ることができないのですが...
こうやって枝につかまっていると顔がよく見えますね。


クモの巣がほどけた!(誰かがほどいた...??)


目が合ったのかも。(かわいい。)


食事中のゴマちゃん。


ムシャムシャムシャムシャ。
葉脈部分はあまり好まないようで、脈に沿って残るような食痕となります。


近くに蛹(抜け殻)もあり、イベント中にはセットで観察しました。


少し活動していた別の個体。

本当はゴマダラチョウ幼虫を見せられたら良かったのですが、その代わりのような形で、そっくりなアカボシゴマダラ幼虫を観察会の中で何度も紹介する形になりました。

中には「イモムシは苦手...」という方もいたのですが、一緒に観察していく中で、「よく見るとかわいいかも」とも言っていただけました。

ハイレベルな観察会だったら、この外来アカボシゴマダラが多いことの問題もお話したいところですが、今回はもっとシンプルに、まずは自然の面白さを発見してもらいたいと思っていました。そのため、外来種問題の話は基本的になし。

大きく「ゴマちゃんの仲間」というくくりでは、その魅力をちょっとは伝えられただろうか。

8月の虫

玉川上水の昆虫やその仲間たち。

8月初旬あたりは夏の虫たちのピーク!
カブトムシやクワガタ類は、9月が近づくにつれてゆるやかに数が減っていきました。
初夏によく見られた虫が再び見られるようになったのもこの時期の特徴。(2回目の発生時期。)

セセリチョウがよく飛び回るようになり、ヒカゲチョウよりもサトキマダラヒカゲの方が多くなる。
色々と変化があります。


イチモンジセセリ
セセリチョウの仲間。
アザミの花が好きなようで、よく蜜を吸っている姿を見かけます。


ルリモンハナバチの仲間。
瑠璃色が美しい!


アオドウガネ
葉を食べるタイプのコガネムシ。
捕まえると臭いうんちのようなものを出すので注意。


イトトンボの仲間。
たぶんアオモンイトトンボで合っていると思うのですが、じっくり調べていません。
小型で透明感のあるトンボです。


オンブバッタ
おんぶしているとは限らない。


コアオハナムグリ
よく見られる小型のハナムグリ。


フクラスズメ
ヤガの仲間。やや大型。夜間に蜜を吸っているところ!
口吻がはっきりと見えます。


イボバッタ
草原環境の虫はあまり積極的に探していないため、バッタの勉強が進んでいません。
このイボバッタはあまり草の生えない場所でも見られる種のため発見。


コクワガタ
8月下旬より他のクワガタは少なくなり、このコクワガタが大半になりました。
3cmにも満たないかなり小さな個体もいます。


未同定の蛾。
特徴はハッキリしているのでよく調べたら分かりそう。


虫ではありません。ニホンヤモリ
8月も樹液周辺でよく見かけました。


シロテンハナムグリヒカゲチョウサトキマダラヒカゲ
7月にはヒカゲチョウとサトキマダラヒカゲが10:1くらいの割合に感じられたのですが、8月には逆の1:10くらいになっていました。


イトトンボの仲間。
未同定。


ムラサキツバメ
シジミチョウの仲間。普通種ですが、翅の表側はかなりきれいな青紫色です。


分かりにくい写真ですが、コメツキムシの仲間のサビキコリが7〜8頭ほど集まっています。


コノシメトンボだと思います。
アカトンボの一種。夜間に休んでいるところに遭遇。


ヒトリガの仲間。
チョウ目ヒトリガ科。
アカハラゴマダラヒトリもしくはキハラゴマダラヒトリかな。


ジャコウアゲハのメス。
ぶれてる。ウマノスズクサの周囲を飛び回っていました。


ヤマトシジミ
吸蜜していたように見えたのですが、このヒナタイノコヅチには蜜があるのだろうか...??

ツクツクボウシの羽化 その2

前回に引き続き、2度目の遭遇です。

玉川上水のツクツクボウシ!羽化中の個体に出会いました。


やはり美しい。
そして、どうも脱いだばかりの殻が邪魔なようです。


風が吹くと抜け殻が体にまとわりついてくる!
ただでさえ不安定なのに、危険です。


なんと、キックして抜け殻を下に落としました。
2本脚で枝につかまっていた状態だったのが、他の脚でもつかめるようになり安定。


落下した抜け殻。

前回、抜け殻が落ちた状態で羽化している個体を見つけて驚いたのですが、同様の流れだったのかもしれません。
おそらく、細い枝で羽化するとこうなりやすい。

セスジツユムシ


ツユムシ科。キリギリスの仲間、セスジツユムシ
福生市内の玉川上水沿いで昼間に遭遇しました。


こちらは立川市内で夜間に遭遇したもの。

食草はイネ科。
どちらかというと林縁的な環境で見られる虫だと思っています。

いわゆる「(秋に)鳴く虫」の仲間。
最近は樹液に集まる昆虫の調査ばかりで、鳴く虫の勉強が進んでいません。

どの種類も鳴き声は簡単に聞けますが、写真に撮ることは難しい。

とりあえず、間違いなく生息しているのは
・エンマコオロギ
・カネタタキ
・アオマツムシ
・クビキリギス
・ハヤシノウマオイ
ハラオカメコオロギ
・マダラスズ
このあたりかなと思っています。
(鳴き声で判断。)