2月の花だより

玉川上水で見られる野草、山野草、雑草、樹木、花をご紹介!


早咲きの桜はすでにここまで開花!
毎日、メジロやヒヨドリがやってきます。
もしかしたら今年もワカケホンセイインコがやってくることがあるかも。



ヤマコウバシ(山香ばし)の葉。
この時期にもほとんど葉が落ちずに残っているため目立ちます。
かろうじて残っているという感じではなく、葉の付け根はしっかりと枝に付いています。
色だけ見ると、今にも落ちそうな枯れ葉という感じなのに、不思議な感じがします。


葉が残ったまま冬芽も成長していきます。
手元の図鑑では、「落葉樹と常緑樹の中間の木と考えてもよさそうです。」という表現。
ヤマコウバシ以外では、ブナ科のブナ、クヌギ、カシワが葉の残りやすい樹木ですね。


マテバシイ(全手葉椎 )の...

冬芽。球形なんですね。これは特徴的。
「常緑樹」といっても、常に同じ葉が付き続けているわけではなく、新しい葉が生えては古い葉が落ち、入れ替わっていきます。

 
発芽するどんぐり。


最近覚えたカクレミノ(隠蓑)
常緑小高木で。海に近く湿度の高い場所に生えるとのことですが、玉川上水内でもよく見かけます。

葉にはバリエーションがあり...

こちらの深裂する葉の方がカクレミノらしい葉と言えるのかも。
深裂するのは若木の葉とのこと。


勉強用に枝の写真を。

植物勉強メモ



早咲きの桜がどんどん開花しています。
日の出、日の入りの時刻もぐんぐん変化しているこの頃。


さて、植物勉強メモ。
結構前から植物の写真は撮り続けているので、いわゆる「武蔵野の野草」や「雑木林の樹木」の多くは花を見たら種を判別できる能力はあります。
しかし、「花が咲く時期に探して撮る」ようなことしかやってこなかったので、生態に関する知識が欠けています。
今になって基礎の基礎から必死に勉強中。
保全する視点になると、たくさんの知識が必要になってきます。


実生(みしょう)・・・種子から発芽した植物。

成長点(せいちょうてん)・・・根や茎の先端にある。細胞分裂の活発な位置。剪定、刈り込みの際にここを意識する必要がある。

当年枝(とうねんし)・・・本年枝とも。その年に伸びた新しい枝。種によって、色が違う、毛が生えているなどの特徴が現れることがある。

一日花(いちにちばな)・・・一度だけ咲いてその日のうちにしぼんでしまう花。そのかわり、次から次へと花をつけるので、花を見られる期間が極端に短いわけではない。実際は、二、三日咲くものも。夏の花に多い。
身近なものではアサガオ、カンゾウ、シャガなど。

三倍体植物(さんばいたいしょくぶつ)・・・日本のシャガ、日本のヒガンバナは基本的に三倍体植物で種子がほぼできない。地下茎で増える。驚き!

鱗芽(りんが)・裸芽(らが)・・・冬芽の形状。うろこ状の芽鱗に芽が包まれているものは鱗芽。芽鱗を持たないものは裸芽。裸芽も、意外に硬さがあって驚く。

葉芽(ようが)・花芽(はなめ)・・・葉になる芽と花になる芽。冬芽は「とうが」とも「ふゆめ」とも読む。葉芽を「はめ」と読むことは少ない。花芽を「かが」と読むことも少ない。

つる性植物の右巻きと左巻き・・・先日この話になった。非常にややこしい問題。つるの巻き方にしても、ネジの巻き方にしても、内側からの方向見るか/外側からの方向を見るか、上からの方向を見るか/下からの方向を見るか、によって右とも左とも言えてしまう。フジが左巻き。ヤマフジが右巻き。S巻、Z巻という表現の方が分かりやすい。

一年草(いちねんそう)・・・一年生植物とも。種子から一年の間に花を付け、種子を残して枯れるもの。
植物ごとに、一年草か多年草か覚えていかなくちゃ!と思ったのですが、実際は多年草がほとんど。身近な一年草はアサガオ、ヒマワリ、ツユクサ、コスモスなど。


1月の花だより その2と野鳥メモ

玉川上水で見られる野草、山野草、雑草、樹木、花をご紹介!


カンザクラ系の桜です。葉がまだ残るまま花が開花しました。
あれだけ雪が降ったのに落ちない葉。


桜とメジロ。1月に撮影できるとは!


正面顔シリーズ。


フデリンドウ(筆竜胆)
雪が積もっている間に踏まれてしまわないか心配だったのですが、元気!
春の開花がとっっっても楽しみです。


クヌギ(椚)の葉
多くの葉が落ちずに残っています。
もちろん落ちる部分もたくさんあるのですが、ブナ科の中ではクヌギ、ブナ、カシワが春まで残りやすいようですね。



モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸の木)の果実

樹皮。剥がれて独特の模様になります。街路樹としてもお馴染み。

葉。
 
プラタナス」という言い方のほうが馴染みがあるかもしれませんね。
いわゆる雑木林に含まれるような樹木ではありません。
比較的新しく植えられたものだと思います。


玉川上水が残堀川と交差する位置よりも少し上流に植えられており、その側にかかる橋は「すずかけ橋」。



ツグミ(鶫)
12月に比べ、地面に降りてエサを探す姿をよく見かけるようになりました。
こうやって見ると保護色。



・野鳥メモ
1月30日(土)14:00〜15:00
カワセミ
ガビチョウ(鳴いていなかった)
イカル群れ
カワラヒワ群れ
シメ
シジュウカラ C&S
ヤマガラ
メジロ
エナガ
ヒヨドリ
コゲラ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
ムクドリ群れ
ツグミ(地上に降りている個体が多い)
キジバト
ドバト

キセキレイ(残堀川)

ガビチョウには独特の鈍臭さがある。
ゴソゴソゴソッ!と藪の中をやかましく動く音を聞くだけで、ガビチョウだと分かる場合がある。

冬のイヌシデを学ぶ


今回の大雪によって、大きなイヌシデの枝が折れてしまいました。


これだけ冬芽が出てきていた枝が折れてしまうのはちょっと残念。


ただ、あちこちで見られた他の折れた枝と同様に、病気のような緑の斑点が。
やはり弱っていたんでしょうか。
樹木の病気については完全に専門外。後で詳しい方に聞いてみようと思います。


さて、残念ではありますが折れてしまったものは仕方がない!
この機会にしっかり勉強させていただきます。
見にくかった冬芽を近くで観察するチャンス。


間近で見やすい!
イヌシデの冬芽。頂芽には虫こぶと思われるものが。
球状に異様に頂芽が大きくなります。イヌシデメフクレフシ


形がまとまっている夏〜秋頃のイヌシデの果穂は、ミノムシのようにも見えます。
この写真ではすでにバラけてきていますが、冬にしてはまとまっているかと。


雪に感謝!
地面に雪が積もっていたおかげで、とっても見やすい資料写真が撮れました。

あいかわらずシデ類の識別には自信がないのですが、この果苞の形によって、イヌシデであることがはっきり分かります。
風を受けるとひらひらと飛んでいくような形状になっています。
前回の探鳥会の時にも、そういえばひらひらと飛んでいたような。