アカマツ

雑木林となっている玉川上水緑道を歩いていると、高くそびえるアカマツに出会うことがあります。
 
「林の中になぜか松がある!」というわけではなく、このアカマツもれっきとした(?)雑木林の構成種。不自然なことではないのです。
林の大半を占めるコナラ、クヌギとともに明るい環境が必要な陽樹であり、それらの高木に負けないようにしっかりと背を伸ばしている姿をよく見かけます。

こういった場所で、広がるような樹形のアカマツはほとんど見られず、とにかく上へ上へと伸びて、高い位置にのみ葉を付けている場合が多いようですね。

具体的なデータや写真はまだ見つけることができていないのですが、「昔はもっと玉川上水の林にアカマツが多かった」という話をよく聞きます。
競争に負けて枯れてしまったのか。


こんな風に、赤みを帯びている幹。このくらいハッキリした色をしていたら、すぐにクロマツではなくアカマツだ!と識別できます。


松ぼっくり。


樹皮拡大写真。

3月の花だより

玉川上水で見られる野草、山野草、雑草、樹木、花をご紹介!

まだ日付は2月ですが、もうあとわずかで3月。ということで「 3月」の花だよりとして紹介していきます。


オオアラセイトウ(大紫羅欄花)の花
ハナダイコンやショカッサイ、ムラサキハナナといった呼び方のほうが知られているのかも。
ちょいと早めの開花です。しばらく経つと法面がこの花でいっぱいになります。


夕日を浴びる桜。
数カ所で見られる品種で、葉と同時に薄紅色の花が咲くタイプ。河津桜の近縁種なのは間違いないと思いますが、桜の種を断定することはとても難しい!



ニワトコ(接骨木)の冬芽と新芽
芽が開いてきて春らしい雰囲気に。
新芽はてんぷらにして食べられます!


ラッパスイセンと呼んでいるような種類でしょうか。
スイセンの園芸品種。あまり歓迎はできませんが、きれいな花です。
どうやってここに咲いたのか興味あり。とりあえず記録しておくことは大事。

 
タンポポ(蒲公英)の花
総苞片が反り返っていません。在来種タンポポかも!と思ったので記録。
タンポポの識別はまだできないので、勉強します。


カラスノエンドウ(烏野豌豆)の花
玉川上水周辺で。ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)とも。
この植物の名前をド忘れてしていたため、復習のために掲載。

*以下、3月3日追記


クサボケ(草木瓜)
にょきにょきと。つぼみも見えます。
場所によってはすでに花が咲いています。


早咲き品種の桜はそろそろ見頃過ぎ。花びらはかなり落ちてしまっています。
そして新しい葉が。
昨年はもうちょっとしっかり花が残った状態で葉が出てきていた気がするのですが...



アセビ(馬酔木)の果実とつぼみ
もう少しで咲きそう!


マユミ(真弓)の冬芽
冬芽、というより新芽。開いてきました!


イヌシデ(犬四手)の冬芽
密度が高く、遠くからでもなかなか目立つイヌシデの冬芽。


クロッカスの花
あちこちで咲いてしまっているのを見かけるこの花。
まとまって咲いている場所を小平で発見。ここから広がってしまったのでしょうね。


ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
どこでも見られる雑草。春に開花。
本家オドリコソウは生息地が減りつつあるのに対して、こちらは分布が広がっていく帰化種。


ハルジオン(春紫菀)の花
玉川上水でも咲き始めました。好みの分かれる外来種。
際限なく増えてしまうことや「貧乏草」の別名もあることからあまり好まない人もいますが、「花自体はかわいい」と愛でる人もいます。


ホトケノザ(仏の座)の花
春の七草のホトケノザとは別の植物。これを食べてもおいしくないでしょう。

2月の花だより その2

玉川上水で見られる野草、山野草、雑草、樹木、花をご紹介!


クサボケ(草木瓜)の花
11月の時点で狂い咲き、12月にもまとまった開花が見られたクサボケですが、正式な(?)開花がそろそろはじまったようです。
クサボケではないほうのボケとは違い、地面すれすれで開花する姿に野趣を感じます。


カンザクラ系の桜はもうここまで開花。つぼみも多く残っていますが、見頃といってもいいのかも。
ソメイヨシノと違い花期がかなり長いのですが、風雨や野鳥により次々に花が落ちていきます。


別品種。こちらは葉が同時に出てくるタイプ。
もうしばらくで見頃となりそうです。


ホトケノザ(仏の座)の花
春の七草のホトケノザ(=コオニタビラコ)とは別の植物。


ジンチョウゲ(沈丁花)の花
咲き始め。満開になると春らしい香りでいっぱいになります。


フクジュソウ(福寿草)の花
もうしばらくで見頃。


園芸品種に詳しくないのですが、クロッカスの花でしょうね。
他の場所でも見かけたことがあります。球根のイメージがありますが、種子散布により増えてしまったのか。うーむ。


アオキ(青木)の冬芽
斑入りの品種です。
最近勉強したのですが、斑入り葉の色が抜けている部分は葉緑素もないということで、光合成ができないらしい。(中学生の理科レベルの知識なのかも)
ちょっとした斑入り種も、斑が入っていないものに比べたらやや生育が劣るとのこと。

 
ビワ(枇杷)の冬芽
玉川上水の何箇所かで見られるビワですが、雑木林の構成種ではないはず。
カラスなどによる種子散布で増えているのでしょうね。


フデリンドウ(筆竜胆)のつぼみ
株が増えてきている感じがあります。今年も開花がとても楽しみ!
大雪で踏まれてしまわないか、盗掘されてしまわないか、ひやひや。


ハナミズキ(花水木)の冬芽
大正に日本へ入ってきた外来の樹木ですが、比較的日本に馴染んでいて、街路樹としてかなりの人気があります。
玉川上水周辺で多く見られます。
花芽は擬宝珠のような形をしていて特徴的。


ウグイスカグラ(鶯神楽)の花
こちらも、1月上旬にはすでにちらほらと咲いていました。そろそろ本咲き。


おまけ。実をくわえるヤマガラさん。
アトリ科のように、硬い実を砕ける強いくちばしを持っているわけではないので、このまま食べることはできません。
この後、足の間にはさんで何度もつついてから食べます。