夜の観察散歩〜アオバズク探検隊〜

8月11日(木祝)19:00から
夜の観察散歩〜アオバズク探検隊〜
小平のどんぐり林+玉川上水にて。

講師として参加しました。
無事に終了!

残念ながらアオバズクには出会えなかったものの、たくさんの夜の昆虫やセミの羽化を観察しました。


観察会中は撮影をしていないので、参考写真。
どんぐり林のなかで、木を登る幼虫、背中が割れ始めた幼虫など、あちこちで羽化の様子を段階的に観察することができました。

このあたりはアオオサムシ、オオヒラタシデムシが多く見つかります。
セミの羽化失敗率は意外と高く、羽化できなかったセミの死体はオサムシたちがきれいにお掃除しているようです。

8月に入り、地面を跳ねまわるコオロギも増えてきました。


下見中に見つかったオニベニシタバ。
識別は難しいのですが、この個体は横から紅色の下翅を確認しています。


観察会終了後に見つかったモンシロチョウの仲間。
羽を開いたところが見られないと自信がないけど、スジグロシロチョウでいいのかな。
夜には休んでいるチョウの仲間も時々見られます。

動く気配はありませんが、人が刺激を与えるとすぐに逃げていきます。

 
マメキシタバ。
写真では分かりにくいのですが、他のシタバガの仲間と比べるとミニサイズ。

カトカラ類ではこの他、観察会中にコシロシタバが見つかりました。

ヒグラシ

美しい声を林に響かせる夏の風物詩!
ヒグラシです。
他のセミの仲間と同様に、カメムシ目セミ科。

多くのセミの鳴き声は「騒音」と思われてしまうことがありますが、このヒグラシの鳴き声はどこか涼しげで情緒があります
鳴く時間帯は基本的に早朝と夕方。
ただし、曇っていると昼間でも鳴くことがあります。(気温や湿度にもよるのかもしれない。)


左下がオスで右上がメス。
よく見てみると、別のセミなんじゃないかと思うくらい腹の大きさが違います

アブラゼミやミンミンゼミに比べて、ヒグラシやツクツクボウシはかなり小型です。
(抜け殻調査でも見分けやすい。)
それでも、その小型のセミたちの声はよく通ります。
その理由は、音を出すオスの腹が極端に大きいからなんですね


交尾中のペア。

ところで、團伊玖磨作曲、北山冬一郎作詞による『ひぐらし』という日本歌曲があります。
「日暮れ ひぐらし ひぐれに哭く〜」と始まるこの歌は、かなりモダンな和声がつけられていて美しい曲です。
『ラジオ体操第二』や『ぞうさん』など、親しみ深い曲も多く作曲している團伊玖磨ですが、この『ひぐらし』は気軽に口ずさむにはちょっと難しい。


このヒグラシは、都会型のセミと比べると、湿ったやや暗い環境を好むようです。
市街地ではあまり見つからないかも。
玉川上水では多くの場所でヒグラシの声を聞くことができます。玉川上水水路による湿度上昇、気温低下とも関係があるのでしょうね。

日比谷公園でのセミの羽化観察会が無事終了!

8月3日(水)、NACOT(自然観察指導員東京連絡会)主催による、日比谷公園でのセミの羽化観察会が無事終了しました!

(天気が崩れなくてよかった...!!)

私はリーダーの他「セミクイズ」コーナーもちょっと担当しました。
参加者はお子さん連れを中心に60人以上。
初めてセミの羽化を見た参加者も多かったようです。

トラブルもなく楽しい観察会になったと思います。
最後のまとめ中に、かなり大きなヒキガエルが現れるというびっくりイベントも起きました。
(ヒキガエルはセミの幼虫を捕食します。)

普段は自分の生活圏で地域交流も兼ねた最大10人程度の小規模自然観察会をやることが多いのですが、こういった規模のイベントにもやはり大きな意味があると思っています。
玉川上水関連の活動に支障が出ない程度に、もうちょっと広い"東京圏"での活動もがんばっていきたいな。



今回のイベントの共催、CEPA JAPANさんのブログに今回のイベントの(とてもしっかりした)記事が掲載されています。
そちらもぜひ!

下草刈りの後


7月20日前後に、玉川上水駅より上流あたりで業者による下草刈りが行われました。
玉川上水の下草刈り


さて、前回の記事に
雑木林の多くの野草は、夏の間地中に眠っていたり、夏までに種子散布を終えているため、下草刈りを行っても時期が来たら何事もなかったかのように生えてきます。
と書いたわけですが、2週間ほど経過した今、どうなっているのでしょうか。


早い段階から目立つのはシダ植物


市街地にある日当たりのいい空き地を草刈りすると、ブタナ、セイタカアワダチソウ、ヒメジョオンなど帰化植物ばかりがぐんぐん出てきますが、やはりそういった場所とは様子が違います。


ちょっとずつ伸びてくる新たな芽。



そしてポツンと花を咲かせているのが...


キツネノカミソリの花!

このあたりは、強い風雨で地表面が流されてしまいそうなくらいギリギリまで刈られていたのですが、キツネノカミソリはそれでも無事だったわけです。
もちろん、ちょっと早めに花茎が出てきていたら一緒に刈られてしまうのですが。