ヒヨドリを狩るツミ

玉川上水で、ヒヨドリを狩るツミに遭遇しました。


毎年春から初夏頃、繁殖期にはよく見かける猛禽類。
以前にも、シジュウカラを狩っているところには遭遇したことがあります

スズメやシジュウカラなど、小鳥の中でも小さめのサイズの鳥だけが獲物だと思っていたのですが、ヒヨドリも狩りの対象だったのですね。少し驚きました。
(大きめのヒヨドリ、小さめのツミはほぼ同じサイズなので。)



遠くから観察を始めた直後、ハシブトガラスがちょっかいを出してきました
獲物を奪われることもあるのかもしれません。

ツミはヒヨドリを掴んだまま、なんと水路へダイブ
しばらく水路でカラスの襲撃をやり過ごすと、再び元の場所へ帰ってきました。


順調に、そして丁寧に羽根をむしっていきます。

猛禽類が獲物を食べるときはいつも、かなりキョロキョロと辺りを気にしています
これは、雑木林の生態系の頂点に立つオオタカでさえも同様です。
オオタカ

今日見たように、カラスなんかに獲物を狙われる可能性があるからなんでしょうね。


羽根をしっかりむしりとってから、やっとモグモグと食べ始めます。
この手間があるので、果実や昆虫食の野鳥と比べたら大変ですね。

さてこのしばらく後、近くを散歩していた犬の鈴の音が気になったようで、飛び去っていきました。
びっくりしたのは、住宅地の方へ飛んでいったことです。
宅地方面に、落ち着いて獲物を食べられる場所があるのでしょうか?(どこかの屋上とか?)


ツミが去った跡。
オオタカがドバトを狩った跡と比べると、羽根の量も少なく、かなり地味なものです。
なかなか気づくのは難しいでしょうね。

巣材を運ぶハシブトガラス


玉川上水で遭遇した、巣材を集めるハシブトガラス。

ちょうど1年前くらいにも、同様に巣材を集めるカラスに遭遇しました。
巣材を集めるハシボソガラス

この時期には、パキパキと枝を折って巣に運ぶカラスがたくさん見られます。


もはや人を恐れないカラスたち。
撮影・観察はなるべく離れたいからするようにしていますが、近くを人が通ってもあまり気にしません。

繁殖に悪影響が出てはいけないので、ストレスを与えないように気をつけたいところですが、人が襲われないようにも注意する必要があります。

玉川上水(立川市内)でスポットセンサスによる野鳥調査

毎年、小平市内の玉川上水周辺で、どんぐりの会主催での冬鳥調査が行われています。

いつか同時調査などの企画を行いたいと思っていて、やや遅れてですが立川市内でも調査を行いました。

調査日:2月11日(土)9:30〜11:00
天気:晴れ

調査地点の5ヶ所は玉川上水駅周辺の雑木林となっているエリアです。

調査結果
名前 総数 割合
シジュウカラ 26 18%
アトリ 22 15%
スズメ 20 14%
ヒヨドリ 18 12%
カルガモ 10 7%
メジロ 10 7%
ムクドリ 9 6%
ハシブトガラス 8 6%
キジバト 8 6%
ツグミ 7 5%
コゲラ 2 1%
モズ 2 1%
コサギ 2 1%
シメ 1 1%
欄外 ドバト、ハクセキレイ

・調査結果について
実際にスポットセンサスでの調査をしてみると、普段の野鳥観察とはずいぶん違う印象の結果となった。
かなり多い印象のヒヨドリは意外にカウント数は少なく、毎日簡単に出会える印象のエナガとはこの日遭遇しなかった。
本当は月に数回の調査が行えると、もっと分かることがあるはず。
今年かなりの数が飛来しているアトリは、日によっては40〜50羽程度の群れが見られる。


参考までに、この時期に見られる可能性のある野鳥は
ヒヨドリ、ムクドリ、
エナガ、シジュウカラ、メジロ、コゲラ
アオゲラ、ツグミ、ウグイス、モズ、オナガ
キジバト、ドバト、ハシブトガラス、ハシボソガラス
ヤマガラ、シロハラ、ジョウビタキ、ルリビタキ
カルガモ、マガモ、カワセミ、ハクセキレイ、キセキレイ
アオジ、カシラダカ、シメ、アトリ、コサギ、ダイサギ、ゴイサギ、アオサギ
このあたり。