スケバハゴロモ


スケバハゴロモの成虫です。
カメムシ目ハゴロモ科。

ツマグロオオヨコバイなどと同様、はっきりとした翅を持つカメムシ目の虫ということで、セミに似た部分が多くあります。
セミと同様、細長い口を持っています。植物の汁を吸って生活しているようです。

 
といっても大きさは1cm程度。

透明な翅が美しい!


スケバハゴロモの成虫と幼虫。

ハゴロモの仲間の幼虫は、尾の先から蝋物質を出して身に纏います。
スケバハゴロモのそれはとにかくゴージャス!
おそらく外敵対策。

また、幼虫は人の気配を感じると(見たことないけれど、おそらく天敵に襲われた時も)、ピョーンと大ジャンプします。
これがかわいらしい。

7月の虫

玉川上水の昆虫やその仲間たち。


アオメアブ
シオヤアブに似る。調べてみるとやはりムシヒキアブ科。
肉食の昆虫です。


たぶんタイワンウチワヤンマ

腹部の一番後ろにうちわ状の突起がある
後で確実に同定するために、念入りにいろいろな角度から写真を撮っていたのですが、これが大失敗!
肝心のうちわ状の部分が、ピンぼけもしくは葉で隠れている写真しかないという残念な結果。
一部のトンボの識別にそんな部分が重要だとは知らず。


ホソヘリカメムシ
カメムシにしてはかなりスマートなフォルム。
幼虫はアリに似る。


ラミーカミキリ
前にも見てます。外来カミキリムシ。


キバラヘリカメムシ
すぐに名前を忘れてしまう。


クロカナブン
カナブン、アオカナブンよりも個体数が少ない。
まとまった群れを発見。

ウバタマムシ

コウチュウ目タマムシ科
ウバタマムシに出会いました!

地味な色合い。タマムシ(ヤマトタマムシ)のメスだと勘違いされることも多いのだとか。
同じフォルムでオスは色鮮やか、メスは地味な色っていうのは確かによくあるパターン。

ただし、タマムシとウバタマムシは見つかる場所が違います。
タマムシに成虫はエノキの葉を食べますが、ウバタマムシの成虫はマツを好むみたい。
この写真のウバタマムシもアカマツにくっついていました。


裏側。

玉川上水の林ではアカマツがちょっとずつ減りつつあります。
井の頭公園にはまとまったアカマツ林がありますが...

ウバタマムシの生息場所もだんだんと少なくなっていくのかも。

エゴヒゲナガゾウムシ

7月中旬の玉川上水。

エゴヒゲナガゾウムシの発生、産卵のピークです!

実付きのいいエゴノキを見つけると、うじゃうじゃいます。
エゴヒゲナガゾウムシ

7月中旬頃にエゴノキの実の周りで多く見つけられるようになりますが、6月下旬頃より羽化はしているようです。
オスはかなり平たい顔をしていて、目が離れています
よく見たら簡単に見分けられる。

ゾウムシといっても、ヒゲナガゾウムシ科。あまりゾウムシらしくない顔をしています

  
実に集まるオスとメス。
エゴノキに穴を開けて、そこに産卵します
エゴヒゲナガゾウムシが多く見つかったエゴノキの周囲を冬に見てみると、落ちている種子は産卵痕だらけ!

歩いて登ってくるイメージを持っていたのですが、ある程度の距離を飛んで実までやってくる姿を目撃しました


果実についた産卵痕
…といっても、かじって穴を開ける→産卵するという順序だと思うので、穴は開いていてもまだ産卵していないというパターンもあるのかもしれない。


エゴノキの種の中身は」の記事に掲載したエゴノキの種子の産卵痕。
果皮は大きくかじられていても、種子の中まで貫通している穴はずいぶん小さいことが分かります。

生まれた幼虫は、種子の中身を食べて育ちます。
そのまま蛹になり、種子に広い穴を開けて外に出てくる頃にはすでに成虫になっています。