ツルボ


ツルボの花が咲きはじめました。
古い体系ではユリ科。
最新の体系ではキジカクシ科。(聞き慣れない。)


キツネノカミソリ等と同様に、下草刈りを行い日当たりの良くなった地面からニョキニョキと生えてきています。
下草刈りの後



花が咲くまでの仕組みも、キツネノカミソリやヒガンバナのようなタイプの植物に似ています。

春に少し葉を出す

夏までに枯れる

秋が近くなると突然花茎が伸びてきて花をつける


訪花昆虫はアリや小さなハエ・アブなど。
頻度はわりと高い感じがしています。




よく見ると、花期にも根生葉を付けている株もあります。
そこはキツネノカミソリと違いますね。

センニンソウ


センニンソウの花が今年も咲きはじめました。
キンポウゲ科のつる性植物。

仲間のボタンヅルとは花がそっくりなのですが、葉っぱの形が全然違うため、簡単に見分けられます。
つる性植物攻略


つぼみがたくさん!
もう少し咲く花が増えてくると、香りも強くなってきます。

玉川上水の安全柵に巻き付くつる植物は駆除されることが多く、柵内の植物は7月頃にひと通り刈られます。
つまりは柵外の植物に巻き付くものだけが生き残って花をつけます。
といっても多くのつる性植物は生命力が強いようで、そう簡単に絶えません。


(撮影 2015年 11月)
秋から冬にかけて立派なヒゲが生えてきます。これが名前の由来!
センニンソウのおヒゲ!

下草刈りの後


7月20日前後に、玉川上水駅より上流あたりで業者による下草刈りが行われました。
玉川上水の下草刈り


さて、前回の記事に
雑木林の多くの野草は、夏の間地中に眠っていたり、夏までに種子散布を終えているため、下草刈りを行っても時期が来たら何事もなかったかのように生えてきます。
と書いたわけですが、2週間ほど経過した今、どうなっているのでしょうか。


早い段階から目立つのはシダ植物


市街地にある日当たりのいい空き地を草刈りすると、ブタナ、セイタカアワダチソウ、ヒメジョオンなど帰化植物ばかりがぐんぐん出てきますが、やはりそういった場所とは様子が違います。


ちょっとずつ伸びてくる新たな芽。



そしてポツンと花を咲かせているのが...


キツネノカミソリの花!

このあたりは、強い風雨で地表面が流されてしまいそうなくらいギリギリまで刈られていたのですが、キツネノカミソリはそれでも無事だったわけです。
もちろん、ちょっと早めに花茎が出てきていたら一緒に刈られてしまうのですが。

アサガオ


アサガオが咲いていました。
ヒルガオ科。
基本的に園芸植物であり、雑木林に自然発生するようなものではありません。

誰かが種をぼろぼろと撒いたのか、周囲の民家から広がってきたのか。


爽やかな夏の花。
個人的には「江戸の夏」というイメージ。
浴衣の柄の定番でもあります。

江戸時代(特に後期か)に園芸植物としてかなりの人気を誇り、どんどん品種改良が行われました。
これは花菖蒲なんかも同様。

しかし、特殊な品種でなくても十分に色鮮やかで美しい花です。

 
サツマイモもこのアサガオに近い種類でヒルガオ科。
ヒルガオ科の植物はほとんどがつる性でラッパ型の花を咲かせます。

ヒルガオ(コヒルガオが多いだろうか)も玉川上水でかなりたくさん見られますが、あまりいい扱いはされていない感じがあります。
似たような花ではあるのですが、完全に雑草扱い!