マヤラン


マヤランは玉川上水沿いで見られるランの仲間です。腐生植物。
いわゆる腐生ランの一種。
ラン科シュンラン属。


パッと見てランの仲間だと分かる花の構造。
かわいらしい花です。葉はありません


幻のラン」と騒ぎ立てるほどのものではないですが、菌類に依存した生活を送っているため、普通には栽培ができません。
たしかに見る機会は少ないのかも。

同じく腐生ランの一種であるタシロランもあわせて、玉川上水沿いの何ヶ所かで当たり前のように咲いています。
根拠はありませんが、腐生ランのいくつかは分布を広げているような実感があります。
手入れの行き届いていない林が増えていることが原因ではないでしょうか。

基本的には常緑樹林のような環境の林床で育つ植物のはず。
林の放置によって腐生ランが増える→近年の雑木林の手入れによって再び減る、なんてことがないと良いのですけどね。


こちらは春に咲くシュンラン。よく似ていますが、こちらはしっかりと葉が伸びます。



別の場所で撮影したマヤラン

「珍しい」とされることが多い植物なので、盗掘の可能性を考えると、こういったブログでも紹介するかどうか少し迷います。
もちろん具体的な場所は書きませんが。

ただ、数の少ない植物であること、菌に依存しているため移植は不可能なことを知られずに、気軽に摘まれてしまうことも心配です。
(林内ではなく、本当に普段から人が歩く散歩道のような場所の足元に咲いたりもするのです。)

隠すのではなく、「ここにマヤランが咲いています。絶滅危惧種です。移植はできません。」のような主旨の看板を立てることで盗掘されにくくなったというパターンもあるようです。
どうするのがベストか、難しいところですね。

玉川上水できのこ大発生

2016年8月の末。台風がいくつもやってきました。
湿度の高い日、小雨の降る日が続き、その影響からかたくさんのきのこが発生しました。


場所によっては30mくらいの間に200個以上
この1枚の写真の中にも20くらい見つかるはずです。


まだまだ菌類のことは勉強不足。
たくさんのきのこが発生しても、そこから読み取れる情報が少ないことがくやしい...!!

一応、昨年と同様、きのこを見つけたら写真として記録することは続けています。
タマゴタケと玉川上水のきのこ(2015年に見つけたきのこの一部。)




上の写真は8月28日。下の写真は8月29日。
ちょっとずれているけど、だいたい同じ位置で撮影しています。
「数時間撮影したらきのこが大きくなる様子を動画にできるのでは!」と思っていたのですが、よく見ると一日経ってもほとんど大きさの変わっていないものがありますね!
そういうものなのか。


いつかじっくり勉強したい、きのこの仲間。

ツリガネニンジン


玉川上水でツリガネニンジンの花が咲いています。
キキョウ科。大きさは全く違いますが、花の構造はキキョウに似ています。
同じキキョウ科であるホタルブクロとも共通点がありますね。


葉ははっきりと輪生します。
このことで花が付いていない時にもツリガネニンジンだと分かります。


ツリガネニンジンのつぼみ。


花は一つの株にいくつも付きます。

ちょうど下草刈りの時期に花を咲かせるため、立川市内の玉川上水ではそれほど多く見ることができません。
選択的刈り残しもあまりされない野草です。

エゴノキの花

5月頃に美しい花をつけるエゴノキ!



なぜ突然エゴノキの花の紹介をするのかというと、良い写真をこのブログへ掲載することを忘れていたからです。
(Twitter等では紹介していたのですが...。)

玉川上水の中で、コナラ・クヌギほどの存在感はないのですが、本数でいえばエゴノキのほうが多いエリアもあります。

その実はエゴヒゲナガゾウムシに利用され、またヤマガラのエサにもなります。


雨の日のエゴノキの花はまた一段と美しい!

ふんわりといい香りもします。(ややクセがあるので苦手な方もいるかもしれませんが。)