マヤラン
マヤランは玉川上水沿いで見られるランの仲間です。腐生植物。
いわゆる腐生ランの一種。
ラン科シュンラン属。
パッと見てランの仲間だと分かる花の構造。
かわいらしい花です。葉はありません。
「幻のラン」と騒ぎ立てるほどのものではないですが、菌類に依存した生活を送っているため、普通には栽培ができません。
たしかに見る機会は少ないのかも。
同じく腐生ランの一種であるタシロランもあわせて、玉川上水沿いの何ヶ所かで当たり前のように咲いています。
根拠はありませんが、腐生ランのいくつかは分布を広げているような実感があります。
手入れの行き届いていない林が増えていることが原因ではないでしょうか。
基本的には常緑樹林のような環境の林床で育つ植物のはず。
林の放置によって腐生ランが増える→近年の雑木林の手入れによって再び減る、なんてことがないと良いのですけどね。
こちらは春に咲くシュンラン。よく似ていますが、こちらはしっかりと葉が伸びます。
別の場所で撮影したマヤラン。
「珍しい」とされることが多い植物なので、盗掘の可能性を考えると、こういったブログでも紹介するかどうか少し迷います。
もちろん具体的な場所は書きませんが。
ただ、数の少ない植物であること、菌に依存しているため移植は不可能なことを知られずに、気軽に摘まれてしまうことも心配です。
(林内ではなく、本当に普段から人が歩く散歩道のような場所の足元に咲いたりもするのです。)
隠すのではなく、「ここにマヤランが咲いています。絶滅危惧種です。移植はできません。」のような主旨の看板を立てることで盗掘されにくくなったというパターンもあるようです。
どうするのがベストか、難しいところですね。