玉川上水のカッコウ

初夏の玉川上水を散歩していると、時々カッコウのさえずりが聞こえてきます。

早朝に窓を開けると、カッコウの歌が響いていることも。良い朝です。

そんな玉川上水のカッコウ、実はまともな写真を一度も見たことがありませんでした
もちろん、葉の茂っている時期にやってくる夏鳥は基本的に声を楽しむもの。
はっきりとした写真を撮れることの方が例外なのですが、まともな写真が全くないというのは記録としてちょっとマズい。

というわけで、今年はしっかり写真を撮ろう!と思っていたのですが、今朝チャンスがやってきました。
若干遠いのと曇り空で暗かったため、いい写真では決してありませんが、れっきとした記録です。
 
声も録音できました!

電線に止まることも多いので、もうちょっといい写真が撮れるタイミングもあるはず。

厳密には「玉川上水の周辺(建物のアンテナに止まっている)」であって、玉川上水の林に飛来していた個体ではないのですが、調査として「玉川上水の野鳥」としてカウントしても良い距離だったと思います。

ちなみに、別の日にはお馴染みの「カッコー」というさえずりではなく、「ピピピピピッ」というオスの地鳴き(もしくはメスの鳴き声)を聞いています。
こちらは意外と聞く機会が少ないかも。

このカッコウ、「昔のほうがもっと良く聞こえた」という話をよく聞きます。
畑地の宅地化の影響は大きいはず。
「ついにやってこなくなった」なんてことがないように、しっかりと調査を続けていきます。

『東京人2016年07月号』に東京のタヌキと玉川上水の記事

東京人 2016年 07 月号 [雑誌] 
東京人 2016年 07 月号 [雑誌]


最近とてもお世話になっている高槻成紀先生の文が掲載されています。
タイトルは「東京のタヌキ」。
題の通り東京のタヌキについて、そして玉川上水の自然についての短文となっています。


事故で命を落とした玉川上水のタヌキの剥製



高槻先生は記事中に
「私たちの暮らしているこの場所にタヌキがいる」という思いを持ちながら暮らすのと、そうでないのと、どれほどの違いがあるだろうか。
と書いています。

「私たちの暮らしているこの場所にタヌキがいる」。
大事ですね。

もちろん「タヌキが住んでいるのでこの林には価値がある」と直結しなくてもいいと思っています。
ただやはり、タヌキをはじめとするたくさんの動植物が一所懸命生きていることを知ってもらって、その上で生活の中での様々な選択をしていってほしい。そう願います。

『東京人2016年07月号』には、この「東京のタヌキ」以外にも、たくさん都心の森についての記事が掲載されています。(なかなか勉強になりました。)
オススメ!

6月の花だより その3

玉川上水で見られる野草、山野草、雑草、樹木、花をご紹介!

5月はつる性植物の勉強をがんばって、葉を見ただけでそこそこ多くの種類を見分けられるようになりました。
6月は、さらに多くの草本を花のない状態で見分けられるようになろう!ということでがんばっていきます。

5月から6月にかけて、たくさんの植物がにょきにょきと生えてきます。
そのほとんどは、花さえ咲けば簡単に種類が分かるのですが...
葉や茎を見て判別するための情報が詳細に載っている図鑑は少なく、難易度高め。


ヤブタバコ
キク科。葉には粗めの鋸歯がある。
横へも伸びようとする茎が多数見られる。
花期は9〜10月。


ミズヒキだと思う。タデ科の葉っぱ。
葉は互生して、中央に黒い斑点が現れることが多い。



こちらはイヌタデだと思われる葉。タデ科。
托葉鞘から長めの毛が伸びている。


ハエドクソウ。ハエドクソウ科。
葉に粗い鋸歯があり、対生する。
花期は7〜8月。


アキノタムラソウ
奇数羽状複葉。葉は対生。シソ科。
花期は7〜11月。


コナスビ
サクラソウ科。花期は5〜6月なのだけれど、花をつけている個体をあまり見かけない。


ヌスビトハギ
マメ科。花期は7〜9月。3小葉。


オシロイバナ
オシロイバナ科。
こんな葉の野草は思い当たらなくてしばらく悩んだが、昨年花が咲いていたことを思い出した。
花期は7〜10月。

玉川上水の解説パネル

西武拝島線 / 多摩都市モノレール 玉川上水駅の南口を降りると、東西に玉川上水が伸びています。
水路の北側を東にほんの1分ほど歩くと、すぐにこの解説パネルがあります。

こういった解説パネル類は、市の教育委員会によるものが多いのですが、こちらは違います。
このパネルのすぐそばにあるのはマンション「エルシオ玉川上水
マンション建設事業主は西武鉄道の関連会社。
このパネルも、西武によるものだそうです。


書かれている内容の監修を「玉川上水の自然保護を考える会」のメンバーで行ったとのこと。
なかなか良い解説パネルになっています。

汚れやすいパネルですが、私が時々掃除するようにしています。

玉川上水駅を降りたらすぐに見られるので、このあたりを散策するときにはぜひ。