妄想本|成瀬 つばさ『まるごと玉川上水ガイド』


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成瀬 つばさ『まるごと玉川上水ガイド』
280p 1800円+税
玉川上水のことがまるごと分かる書籍です。

もちろん、こんな本は存在しません

今すぐに制作する時間はないのですが、数年以内くらいには玉川上水のエリアガイド、歴史ガイド、自然ガイドをコンパクトにまとめた本をつくりたい。
そう思っています。
実現させたい。
未だ、「玉川上水の小冊子をつくる」の方も完成していませんが...



今のところは妄想でがまん!
なんとなく雰囲気だけつくった上記の目次には適当にページ数も入っていますが、もちろん本文はまだ用意していません。


『まるごと玉川上水ガイド』目次

・まるごとエリアガイド

● 羽村市周辺
● 福生市周辺
● 昭島市周辺
● 立川市周辺
● 小平市周辺
● 小金井市周辺
● 三鷹・武蔵野市周辺
● 杉並区周辺
● 暗渠エリア周辺
● 新宿区周辺

・まるごと歴史ガイド

● 玉川上水年表
● 玉川上水ができるまで
● 水くらい土とかなしい坂
● 玉川上水の通船
● 武蔵野の雑木林
● 砂川村と小川村
● 玉川上水の昔話
● 国の名勝 小金井桜
● 玉川上水分水網
● 通水停止と清流復活事業
● 玉川上水と自然保護
● 各地域の取り組み
● 玉川上水の歴史を学べる書籍
● 玉川上水の歴史を学べる施設

・まるごと自然ガイド

■春
3月
● 春の妖精
● 昆虫たちの目覚め
● 春の野草を楽しむ
4月
● 名勝 小金井桜の現在
● 野に咲くスミレ
● 雑木林の春
5月
● キンランとギンラン
● 玉川上水に立ち寄る夏鳥たち
● 初夏に見られる蝶

■夏
6月
● 玉川上水のゼフィルス
● ホタルの乱舞
● 雨の中の自然観察
7月
● 樹液酒場の昆虫たち
● カブトムシとクワガタを探す
● セミの羽化観察
8月
● 真夏の昆虫観察
● セミの抜け殻調査
● 秋の七種を探す

■秋
9月
● 玉川上水できのこ探し
● 秋の昆虫探し
● 秋の渡り鳥たち
10月
● 玉川上水でどんぐり探し
● 秋の夜に鳴く虫
● 秋の野草を楽しむ
11月
● 植物の果実と種子
● クモの網を観察する
● 冬鳥の訪れ

■冬
12月
● 玉川上水の紅葉
● 探鳥会を楽しむ
● 落葉の観察
1月
● 冬の植物観察
● 越冬昆虫探し
● 玉川上水の冬鳥
2月
● 落ち葉の下には?
● 冬芽の観察
● 雪の日の玉川上水

玉川上水の蝶

玉川上水の蝶まとめ。
自然度が高い場所に生息するような蝶は残念ながらあまり見られないのですが、典型的な「雑木林で見られる蝶」が数多く生息しています。
明るい水路となっている羽村・福生では見られる蝶に違いがあります。
主に、立川市内、小平市内の雑木林で調査をしてますが、どちらかの場所でしか見られない蝶というのは今のところ見つかっていません。これもいつかじっくり調査したい。

タテハチョウの仲間

  

ゴマダラチョウ
雑木林の代表的な蝶(だと思っています)。
写真1枚目は春型(白色部分が多い)、2枚目は夏型。
成虫は樹液食。幼虫はエノキを食草とする。

生態は国蝶オオムラサキと共通点が多い。玉川上水ではオオムラサキは見られない。(かなり昔に羽村周辺での記録はあり)
成虫は初夏と真夏、秋の3回発生。
越冬形態は幼虫。エノキの葉の裏にくっついて越冬する。


ルリタテハ
美しい瑠璃色の翅を持つ蝶。裏側は樹皮模様。
成虫は樹液食。幼虫はサルトリイバラ、ホトトギスなどの単子葉植物。
個体数は多くないが、少なくもない。
成虫越冬のため、冬季にも姿が見られることがある。


アカタテハ
成虫越冬するタテハチョウ。
食草はイラクサ科。玉川上水周辺では意外と見かける回数が少ない。

キタテハも生息しているものの、食草であるカナムグラの分布が局所的なため、見られる場所が限られている。


ヒオドシチョウ
こちらも成虫越冬するタテハチョウ。
食草はエノキなど。
玉川上水で見られることは少ない。




クロコノマチョウ
今のところ夏季には見かけたことがない。



アカボシゴマダラ
奄美大島のみに生息。移入種として関東周辺で分布を拡大中。
ゴマダラチョウやオオムラサキと似た生態だが、環境の変化にかなり強く、すでに個体数がかなり多くなっている。
春型は白化する(写真上)が、初夏にもほぼ夏型のような色の個体が見られることはある。


コミスジ

イチモンジチョウ
それぞれ、3本の筋、一本の筋が翅に見られるタテハチョウの仲間。
コミスジはかなり個体数が多い。姿の似たホシミスジ、ミスジチョウが生息している可能性もある。



ヒカゲチョウ

サトキマダラヒカゲ
どちらも幼虫はササ類を食草とし、成虫は樹液を好むジャノメチョウの仲間。個体数は多め。
生態はかなり似通っていますが、ヒカゲチョウは幼虫越冬、サトキマダラヒカゲは蛹越冬と、越冬態が異なっています。
そのため、春〜秋にかけ発生のピークがずれ続け、ヒカゲチョウの多いときにはサトキマダラヒカゲが少ない、サトキマダラヒカゲの多いときにはヒカゲチョウが少ない、ということが起こります。



ヒメウラナミジャノメ
ヒメジャノメ
どちらもジャノメチョウの仲間で、やや明るい所を好むと思われる。
福生〜羽村にかけてよく見かけるが、立川〜小平ではほとんど見かけたことがない。


テングチョウ
天狗のような鼻(下唇髭)が特徴。

アゲハチョウの仲間


アゲハチョウ(ナミアゲハ)
最も一般的なアゲハチョウ。食草はミカン科。
玉川上水林内にはわずかに実生のミカン類が生えているが、周辺の人家に植えられたミカンで育ち、飛んできている個体が多いと思っている。


キアゲハ


クロアゲハ


カラスアゲハ
まともな写真を撮りたいところ。


ジャコウアゲハ
ウマノスズクサを食草とする。


ナガサキアゲハ
黒いアゲハチョウの仲間は花に止まってくれないと同定が難しい。
ナガサキアゲハは尾状突起がないため、飛翔中にも簡単に分かることがある。


アオスジアゲハ
かわいらしい顔。クスノキの仲間が食草。かなりのスピードで飛翔する。


シジミチョウの仲間


ヤマトシジミ
最もよく見られるシジミチョウ。カタバミを食草とする。


ツバメシジミ
こちらも普通種だがヤマトシジミに比べたら個体数は少ない。食草はマメ科。


ウラナミシジミ
関東平地では秋によく見られる。食草はマメ科の野菜やクズなど。



ムラサキシジミ
成虫越冬するシジミチョウ。シイ・カシなどブナ科が食草。

 
ムラサキツバメ


ベニシジミ
明るい場所に多い。羽村周辺ではよく見られるが、立川〜小平の林内ではあまり見ない。とはいえ、少し開けた場所へ出たり、一歩市街地へ近づいたりすればかなり普通に見られる。

・ゼフィルス

アカシジミ
食草はブナ科。比較的都会的な環境でも見つかりやすいゼフィルス。
地面近くの草に止まっているところや、中〜低木の葉の裏で休んでいる姿を観察済み。


ウラナミアカシジミ
食草はブナ科。独特の模様が美しいゼフィルス。やや個体数が少ないか。


ミズイロオナガシジミ
食草はブナ科。他のゼフィルスと比べるとやや地味な感じもしますが、控えめな美しさを感じる。

セセリチョウの仲間

※調査不足。今年がんばって記録したいところ。


イチモンジセセリ
かなり多く見られるセセリチョウ。夏の終わりから秋にかけて見つかりやすい。


ダイミョウセセリ
春からよく見られるセセリチョウ。食草はヤマノイモ科。

キマダラセセリ
決して珍しい種ではないが、林内ではあまり見られない。

シロチョウの仲間

※やや調査不足。といっても、モンシロチョウスジグロシロチョウキタキチョウモンキチョウ、場所によってはツマキチョウ、それ以上はいないと思われる。
いずれの種も、林縁や隣接する畑地でよく見かける。


モンシロチョウ
林内ではあまり見られず、明るい林縁をふわふわと飛んでいる。

 
スジグロシロチョウ
モンシロチョウよりは薄暗い環境を好む。とはいっても、玉川上水沿いでは基本的に林縁で見かける蝶。

アカスジキンカメムシの羽化


羽化中のアカスジキンカメムシに遭遇しました。

体が全身黄色!なんだか、塗装前の模型のようです。

時間がなかったのでだんだんと色付いていく様子は観察できず。

次の日の昼間にも別の場所で羽化している個体を見つけました。
羽化のピークのようですね。


4月に記録した幼虫。
幼虫越冬していた個体が動き出した状態だと思います。


2016年7月に記録した成虫。

チャイロスズメバチ

玉川上水で、変な色のスズメバチに出会いました!


色が暗い!腹はほぼ真っ黒。
スズメバチというと黄色のイメージですが、全体的に暗いオレンジのような色です。


いかつい顔!顔の形はよく見かけるスズメバチと共通です。

調べてみると、こちらはチャイロスズメバチ

他のスズメバチの巣を乗っ取る、珍しい習性をもったスズメバチのようです。
個体数もそれほど多くないようです。
昨年は一度も遭遇していません。



巨大なオオスズメバチを含め、このような女王蜂がたくさん見られる時期。
本当に「乗っ取り」が発生するのか、少しワクワクもしますが、刺されないように最大限気をつけたいところ。