オオタカ

日本の鷹といえば何といってもこのオオタカ
同じ猛禽類のツミと比べると、倍くらいの大きさです。(50〜60cm)

  
「玉川上水でよく見かける猛禽類」ではないのですが、いくつかのエリアで目撃例と営巣例があります。
また、玉川上水からある程度の距離はありますが、昭和記念公園で繁殖が確認されたことがニュースにもなりました。

「オオタカの生息する自然環境はすばらしい!」というイメージがあったような気がするのですが、少しずつ変化してきています。
本来はとても人の気配に敏感な野鳥なのですが、年々少しずつ人里へ進出しているようです。



ネズミのような哺乳類も食べますが、ハトやキジのような大型の鳥を捕食することが多いようです。
玉川上水ではキジは基本的に生息していないので、ハトを中心に狩りをします。

生態系にとって重要な存在でありながらも、「野鳥」と考えていいのか際どいラインの鳥であるドバトを捕食することが多いというのはちょっと不思議な感じがします。
警戒心の薄いドバトが都市部に安定して多く生息していることが、オオタカの都会進出と関係しているのかもしれません。


こんな感じの狩りの跡が頻繁に見つかります。
確実に生息しているツミ、多くはないものの目撃情報のあるチョウゲンボウ、ノスリなど、他の猛禽類は小型の鳥を餌とすることはあっても、ハト類を食べることはないと思うので、ほぼオオタカの仕業ではないかと考えています。


さて、このオオタカ、「国内希少野生動植物種」に指定されていたのですが、解除される方向で進んでいます
→環境省「オオタカの国内希少野生動植物種解除と解除後の対応についての検討

記事内に、
これまでオオタカを象徴とする環境の保全において環境影響評価などに活用されてきた「猛禽類保護の進め方」については、オオタカが里山を象徴する生態系上位種であることに変わりはなく、「猛禽類保護の進め方」の考え方や生態系上位種との位置づけに変化はないとの考えから、引き続き活用されることが期待される。
とあるように「生態系上位種との位置づけに変化はない」のですが、「オオタカが生息しているので」ということが、緑地の開発を止めるための説得力としてパワーダウンしてしまうことになりそうですね。
実際に個体数が回復しているのは良いことだと思いますが、動向が気になる話題です。