9月の蜘蛛

「玉川上水の蜘蛛」カテゴリーを追加しました!
「クモ」表記とどっちにしようか迷いましたが、「玉川上水の蝶」を漢字表記にしていたのでそちらに合わせて。
記事内ではカタカナで書いていきます。

「玉川上水の虫」カテゴリーはすでにあります。
クモの仲間は8本脚であり、昆虫の定義からは外れますが「虫」の中には普通含まれます。
ただ、そこからは独立させて管理したいと思ったので新カテゴリーを作りました。
クモの勉強はじまり!



ナガコガネグモ。コガネグモ科。
上下写真で別個体。どちらもメス。オスはもう少し小さくて地味。
ジョロウグモほどではないが、比較的よく見つかる。
網を張るタイプ。
どんな獲物を食べるものなのか図鑑等には掲載されていますが、玉川上水では何を食べているのか自分の目で観察していきます!


ジョロウグモ。ジョロウグモ科。
この時期にもっともよく見られる。小規模な林で数十頭見つかることも。
目立つのはメス。オスは小さくて地味。
網の構造がやや複雑。よく観察してみよう。

マメコガネを捕食しているところを見た。




シロカネグモの仲間。アシナガグモ科。
オオシロカネグモ、コシロカネグモ、チュウガタシロカネグモの3種が似ていて難しい。
オオシロカネグモの可能性が高いと思う。
腹部の光沢が美しい。





デーニッツハエトリの可能性が高いハエトリグモ。
普通種。この写真でも何か食べているように見える。

 
シラヒゲハエトリ。ハエトリグモの仲間。
どちらかといえば人の住む環境の近くで見られる?
もっと寄った写真が撮りたいところ。
ハエトリグモの仲間はかわいい。

 
3枚ともオニグモの仲間と思われる。コガネグモ科。
ヤマシロオニグモコゲチャオニグモの可能性が高い。
1枚目はコゲチャかな。模様の変異が多いので難しい。


未同定。ワカバグモっぽいけど網の上にいたもの。


クモ観察・クモ勉強のポイント/注意点

・観察場所にもよるけれど、表側・裏側どちらかしか見られない場合がある。図鑑等で表側しか掲載されていない場合があり、同定が難しい。表裏どちらも見られる場合は両方記録しておくといい。

・小型のクモは撮影が難しい!特に、網を張るが1cm未満のタイプ。近距離でもピンとの合いやすいカメラがあるといい。

・網を張るタイプは簡単に見つけられる。網を張らないタイプは時間をかけて観察しないと見つけにくい。

・クモは乾燥標本にできない。(液浸標本にする必要がある。)長期間保管して専門家に同定してもらう、ということがあまり気軽にはできない。

・網をきれいに撮影する方法はないだろうか?

・秋冬に見られるクモはそれほど多くない。30種程度覚えたら困らないのではないか。

羽村でイノシシが目撃される


2016年9月6日、7日に羽村市内でイノシシの目撃情報がありました。
羽村市webサイトの記事

6日の目撃場所は、羽加美三丁目9番地付近と羽中四丁目17番地付近。
羽村取水堰の北西にあたり、多摩川の流れよりも東です。

近年は市街地にやってくるニュースは少なくないものの、ふだんから街中で生活しているわけではないと思います。
イノシシが生息していそうな場所はここよりも西の、あきる野あたりの山地。

イノシシは泳ぐこともできるはずですし、取水堰付近の多摩川ならそもそも簡単に渡れる浅さです。
(橋を渡ってくる可能性もゼロではない...??)
しかし、川を越えて市街地方面までやってくることがあるというのはやはり驚きです。

7日の目撃場所は羽村市郷土博物館付近。
こちらは多摩川の流れよりも西です。
これで多摩川を越えられることがほぼ確定。

取水堰付近での遠足や自然観察会でも、イノシシに遭遇する可能性がまったくないわけではないということですね。
気をつけなくては!

8月の虫

玉川上水の昆虫やその仲間たち。

8月初旬あたりは夏の虫たちのピーク!
カブトムシやクワガタ類は、9月が近づくにつれてゆるやかに数が減っていきました。
初夏によく見られた虫が再び見られるようになったのもこの時期の特徴。(2回目の発生時期。)

セセリチョウがよく飛び回るようになり、ヒカゲチョウよりもサトキマダラヒカゲの方が多くなる。
色々と変化があります。


イチモンジセセリ
セセリチョウの仲間。
アザミの花が好きなようで、よく蜜を吸っている姿を見かけます。


ルリモンハナバチの仲間。
瑠璃色が美しい!


アオドウガネ
葉を食べるタイプのコガネムシ。
捕まえると臭いうんちのようなものを出すので注意。


イトトンボの仲間。
たぶんアオモンイトトンボで合っていると思うのですが、じっくり調べていません。
小型で透明感のあるトンボです。


オンブバッタ
おんぶしているとは限らない。


コアオハナムグリ
よく見られる小型のハナムグリ。


フクラスズメ
ヤガの仲間。やや大型。夜間に蜜を吸っているところ!
口吻がはっきりと見えます。


イボバッタ
草原環境の虫はあまり積極的に探していないため、バッタの勉強が進んでいません。
このイボバッタはあまり草の生えない場所でも見られる種のため発見。


コクワガタ
8月下旬より他のクワガタは少なくなり、このコクワガタが大半になりました。
3cmにも満たないかなり小さな個体もいます。


未同定の蛾。
特徴はハッキリしているのでよく調べたら分かりそう。


虫ではありません。ニホンヤモリ
8月も樹液周辺でよく見かけました。


シロテンハナムグリヒカゲチョウサトキマダラヒカゲ
7月にはヒカゲチョウとサトキマダラヒカゲが10:1くらいの割合に感じられたのですが、8月には逆の1:10くらいになっていました。


イトトンボの仲間。
未同定。


ムラサキツバメ
シジミチョウの仲間。普通種ですが、翅の表側はかなりきれいな青紫色です。


分かりにくい写真ですが、コメツキムシの仲間のサビキコリが7〜8頭ほど集まっています。


コノシメトンボだと思います。
アカトンボの一種。夜間に休んでいるところに遭遇。


ヒトリガの仲間。
チョウ目ヒトリガ科。
アカハラゴマダラヒトリもしくはキハラゴマダラヒトリかな。


ジャコウアゲハのメス。
ぶれてる。ウマノスズクサの周囲を飛び回っていました。


ヤマトシジミ
吸蜜していたように見えたのですが、このヒナタイノコヅチには蜜があるのだろうか...??

見影橋公園

見影橋公園は、玉川上水に隣接する立川市内の公園です。


最寄り駅は武蔵砂川駅。
玉川上水見影橋あたりの南側に位置しています。


広くすっきりした公園。


しっかりとした遊具がいくつも設置されていて、明るい公園です。
時間帯にもよりますが、地域の子供が多く遊びに来ます。



定期的に草刈りはされていますが、時期によりそこそこの高さの草原環境ができます。バッタの仲間などは見つかるかも。


公園内には池があります!貴重。

 
睡蓮やガマなどの植物。
残念ながらかなり小さい池なのですが、水生昆虫の貴重な生活場所となっていることでしょう。


隣にはグラウンド。
やはりこちらも市民が普段から利用しています。盆踊りの会場になったりすることも。

江戸時代の玉川上水沿いは田んぼ向きの環境ではなかったので、畑が中心でした。
稲を作る場合も陸稲が中心。
しかし、この見影橋公園があった場所には珍しく水田があったのです。
もしも現代まで田んぼが残っていたら、ボランティアにより管理する田んぼ環境ビオトープ...なんてこともできた可能性もあります。
遊具のある公園ももちろん大事ですが、ちょっともったいない!


この公園の周囲には畑地や林が多く、それらも併せて重要な緑地となっています。
もう少し南へ行けば江戸時代から続く屋敷林も。
それらも含めて良い形で残していけたら良いのですが。