自然観察会&スキンケアセミナー2017初夏

ネオナチュラルさんの
自然観察会&スキンケアセミナー」(5/20)に自然観察指導員として参加します。
会場は新宿御苑。

ネオナチュラルと自然保護協会の協力により実現したこの企画。

不思議な組み合わせという感じもしますが、自然素材にこだわったスキンケア製品を作っているネオナチュラルと「自然観察」は無関係ではありません。

いろいろな形で、自然に関心を持ってもらいたい。
その入口として、興味深い企画です。

受付は終了していて、これから本番にのぞみます。


自然関係の活動をしていると、野外で活動する時間も長く、なかなかスキンケアには気が回らない感じがあります。
実際、健康的に少し日焼けしている方が多い感じ。

ただ一点、「手をきれいに維持したい」と思う理由があります。


どうしても、手のひらに何かを載せたり、指の先に何かを載せて参加者に見せる機会が多い観察指導。
その状態で接写写真を撮られることも多く、手荒れしていると残念なことになります

トホシテントウの羽化

トホシテントウ幼虫はヤマアラシみたいでかわいい
越冬するトホシテントウの幼虫

冬季から、越冬する幼虫、そして目覚めた幼虫、蛹化する様子を観察してきたトホシテントウ
ついに羽化しました。


蛹。すでに抜け殻。

周囲を探してみると...
 
いました!トホシテントウ成虫。

越冬幼虫を見つけたときからずっと、同じエゴノキで見つかっています。
おそらく越冬した幼虫は、ほとんど食草を食べず、移動もせずにそのまま蛹になり、同じ場所で羽化するのでしょう。

カメノコテントウ


エノキの葉の上で、異様に大きなテントウムシを発見。


カメノコテントウです。ちょうど1cmくらい。
テントウムシとしてはかなりの大きさです。


玉川上水沿いでは初記録。
クルミハムシなど、クルミを食草とするハムシの幼虫を食べるのですが、オニグルミなどが生えている場所は限られています。

しかし、発見場所の周囲にはクルミはなし。エノキの葉についていました。
この個体は偶然迷い込んできたものか、もしくはもうちょっと広く色々な種類のハムシの幼虫を食べるものなのか。エノキハムシの幼虫も食べるのだとしたら、何も不思議じゃなくなります。

テントウムシの集団越冬写真に登場する定番種なのですが、越冬成虫を見つけたことはありません。

ルリタテハ

2016年7月の記事をアップデート。


(撮影 2016年7月)

ルリタテハは美しい瑠璃色のタテハチョウ。
薄い色の部分だけではなく、暗い部分も青みがあります。

ちゃんとした雑木林環境の中では珍しいチョウというわけではないのですが、見かけるとちょっとうれしい!
そして、自然観察初心者がこのチョウを見つけることができたとしたら、レベルアップできている証拠なのかも。
自然に興味を持っていない人にとっては、身近にいるとは思えない、見たことがないチョウのはずです。

著書『ひみつのゴマちゃん』にはルリタテハのことも掲載されています。


なかなか翅を開いてくれないことも。


翅の裏側。
枯れ葉に似た柄のチョウやガは多いけれど、これはどちらかといったら樹皮に化けているのではないかと思う。


ルリタテハを探せ!のコーナー。中央にいます。



若齢幼虫の写真。

幼虫の食草はサルトリイバラの他、ホトトギスなどのユリ科。どちらもたくさん玉川上水で見られます。
タテハチョウの仲間で、単子葉植物を食べるのは珍しい。不思議な感じもします。


4齢幼虫。
イラガのようなトゲを持っていますが、毒はなく、痛くもありません。(触り方によっては、ちょっとチクッとする、くらいのことはあるかも。)


5齢が終齢です。配色がほぼ逆になるため、簡単に終齢だと分かります。



蛹の様子。
ルリタテハの蛹化
それほど珍しくはないはずですが、自然下ではまだ見つけることができていません。
タテハサムライコマユバチという寄生バチの寄生率がそこそこ高く、終齢幼虫がいよいよ蛹化するというタイミングで中から現れます。そのこともあり、蛹になる前にある程度数が減ります。


タテハサムライコマユバチが現れた様子。
蛹化が遅いな、と思うとだいたい寄生されています。



年3化で成虫越冬。
4月に越冬した成虫が産卵し、6月頃に1化、7月後半〜8月頃に2化、9月以降に3化が見られます。

玉川上水でよく見かけたのは7月後半〜8月頃、樹液を訪れる成虫。
稀に冬季の暖かい日に飛んでいるのも見かけています。
5月にたくさんの幼虫を見ているので、当然それまでに交尾〜産卵しているはずなのだけど、タイミングが悪いのか、春にはほとんど出会えていません。