テングチョウ
2015年5月21日に記録。
テングチョウは、タテハチョウ科テングチョウ亜科の蝶で、エノキを食草としています。
その名の通り、天狗のような鼻(下唇髭)が特徴。
昔はテングチョウ科として独立して扱われていました。やや古い図鑑を見ると、確かにそう記載されています。
実際、タテハチョウの仲間とは雰囲気・大きさが結構違います。共通点もあるのですが。
2017年5月17日現在、飼育中のテングチョウ幼虫です。
タテハチョウというよりは、シロチョウの仲間っぽい、アオムシ感があります。
エノキには似たようなイモムシ、シャクトリムシがたくさん付くのですが、気門線がくっきりしていて、その下が暗い緑や茶色になっていることで判別できます。
飼育下での前蛹。
蛹の様子。
かなり小さく、2cm程度。
2016年6月25日に記録。
今年(2017年)の4月30日にも成虫を記録しています。
一年のサイクルはかなり独特。
春、4月頃に越冬成虫が産卵し、5月の終わり〜6月にかけて羽化。
羽化した成虫は暑い夏を休眠して過ごし、次の春まで生き延びます。
年一化なのに成虫越冬というかなり無謀にも思える生き方です。
ただ、地域や気候によってはワンシーズン遅れて2化が発生している可能性もあり。調査したいところ。