新堀用水の胎内堀
トンネル型の水路のことです。
玉川上水から分かれる、新堀用水で今でも見ることができます。
玉川上水駅から東へ。途中小平監視所を通過します。
そのあたりから北側へ分岐しているのが新堀用水です。
(しばらくは暗渠のため見えません。)
新堀用水が掘られたのは1870年。
江戸時代ではなく、明治に入ってからのことです。
玉川上水北側にいくつもあった分水口を、この新堀用水に統合しました。
同じ時期に南側の分水口も砂川用水に統合されています。
しばらく東へ進むと見えてくる柵。そして空いている穴。
この穴をのぞいてみると…
確かに水が流れています!
このあたり、玉川上水本流に流れる水は、多摩川上流水再生センターで処理された下水の処理水なんですが、こちらの水路に流れる水は多摩川の水そのまま。
小平監視所からそのままこちらへ流されているそうです。
2つめの穴。
3つめの穴。
このあたりの赤土は、水分を含むと粘り気が出てくるので、掘ったまま崩れる落ちることはないとのこと。
そのため、トンネル型の水路が成り立つのですね。
とはいえ、掘った時にたまる土を出す必要があります。
その、土を出すための穴がこれというわけですね。
4つめの穴。
柵がいつ頃作られたのかは分かりませんが、柵のなかった頃はかなり危険だったはずです。
落ちてしまったらそう簡単には抜けだせません。
トンネルの出口です。
ここからは、開いた水路として、玉川上水の脇を流れていきます。
そのまま進み、小川橋まで来たところにあるのがこの石橋供養塔。
「武州多摩郡小川村 世話人 小川・砂川 村中」とあります。