6月の虫 その2

玉川上水の昆虫やその仲間たち。

すっかり虫ブログになってきています。



コクワガタ
コウチュウ目クワガタムシ科。
夜に樹液の近くを探すと見つかります。
シーズン中、どれだけのクワガタが見つかるか楽しみ。


ヤツボシハムシ
コウチュウ目ハムシ科。
食草はエノキ。
遠くから見ると、テントウムシと間違える。


セマダラコガネ
コウチュウ目コガネムシ科。
模様は変異が多いらしく、黒に近いものもいるとか。
触覚がかっこいい!
葉を食べるコガネムシ。

セマダラコガネ別写真。


頭隠して尻隠さずとはこのこと。

ヒトリガの仲間。
チョウ目ヒトリガ科。
アカハラゴマダラヒトリもしくはキハラゴマダラヒトリかな。


ゴマダラカミキリ
コウチュウ目カミキリムシ科。
定番のカミキリムシですが、意外と姿を見かけなくなっているという話も聞きます。


カノコガ
チョウ目ヒトリガ科。
遠目にはハチにも似ています。
ガの仲間ですが昼行性。蜜を吸ったり葉の裏で休んでいる姿を見かけます。


ホタルガ
チョウ目マダラガ科。
ホタルのように頭が赤いことが名前の由来でしょう。


アオオサムシ
コウチュウ目オサムシ科。


ヤモリ!虫ではないけれど。
保護色ですね。かなり分かりにくい。
どこにいるのか分かりますか?

夜の昆虫観察会

6月19日(日)18:30より、玉川上水 夜の昆虫観察会が行われました。
講師は新里達也先生。

夜の樹液に集まる昆虫、枯れ葉の下に隠れている昆虫、たくさんの生き物を発見できました。


観察会開始前にカルガモ親子(おそらく)に遭遇。
ほぼ大人と同じサイズですが、左7羽が子どもに見えます。
食べられずに7羽も成長することは珍しい。


トビイロクチキムシ
コウチュウ目クチキムシ科。


オオヒラタシデムシ
コウチュウ目シデムシ科。
動物の死体を食べる。玉川上水ではとてもよく見られるシデムシ。



きれいに総苞が5枚あるドクダミ
通常は4枚です。4つ葉のクローバーのようなもので、見つけるとちょっとうれしい。

  
アミガサハゴロモ?ベッコウハゴロモ?アオバハゴロモ?
ともかくハゴロモの仲間の幼虫
おしりのあたりから蝋物質を出して、それを衣装のようにまとっています。
きらびやか!
ファッションショーのように、トコトコと歩き回っていました。


右側:ヨツボシケシキスイ
コウチュウ目ケシキスイ科。だいだい色の4つ星あり。
コナラ、クヌギの樹液まわりを探していればよく見つかる。
よく見ればクワガタのようなカッコ良いアゴがあります。
不思議な名前ですが、芥子木吸と書くようです。
芥子(けし)は芥子の実のこと。調味料にも使われるかなり小さな実で小型であることを表しているようです。
木吸は文字通り、木から樹液を吸うことを意味するのでしょう。「木を吸う」ではおかしい気もしますが...

左側:ヨツボシオオキスイ
コウチュウ目オオキスイムシ科。黄色の4つ星あり。


後日撮影したヨツボシケシキスイの鮮明な写真。

 
キマワリ
コウチュウ目ゴミムシダマシ科。
これも不思議な名前ですが、漢字にすると木廻。納得。
湿った枯れ木にやってくる。


フクラスズメ
「スズメ」とついているので「スズメガの仲間でしょうか?」と尋ねたのですが、違うとのこと。
ヤガ科なんです。ややこしい。
和柄のモチーフや季語として、ふっくら膨らんでいるスズメ(鳥)のことを「ふくら雀」と言いますが、音は同じですね。
食草はイラクサ科。玉川上水林内にはイラクサ科のヤブマオがたくさん生えている。


最後に姿を見せてくれました、ご存じカブトムシ
コウチュウ目コガネムシ科。

もちろん、ちゃんとした雑木林の中では決して珍しい存在ではないのですが、
観察会中にこうやって大型の甲虫が見つかると、やはりうれしいものです。


その他、見られた虫は
コエンマムシ
ナガチャコガネ(かなりたくさん)
ヒメスズメバチ
フシキキシタバ
モリチャバネゴキブリ
ヤマトゴキブリ
クシコメツキ
などなど。

夜に樹液のでる木、朽ち木周辺には、
クチキムシの仲間、ケシキスイ、オオキスイの仲間が多数。
このあたり、まだまだ勉強不足!がんばろう。

玉川上水のテントウムシ

玉川上水で発見したテントウムシをまとめる記事。
少しずつためていきます。
テントウムシの仲間はすべて甲虫目テントウムシ科。
幼虫も成虫と同じものを食べる場合が多い。


ナナホシテントウ
テントウムシといえばこれ。あちこちでよく見つかります。


ナミテントウ(二紋型)。
ナナホシテントウと同様、よく見られる種類。生態もナナホシテントウとよく似ています。


ナミテントウ(四紋型)。
見る角度によっては二紋型と間違える。


ナミテントウ(紅紋型/紅型)。
ナナホシテントウに似ていますが、点の数が違います。


キイロテントウ
斑紋のない、つやつやした体。


トホシテントウ
表面に毛が生えているため、やや質感が違います。


ヒメカメノコテントウ
アブラムシを食べます。下の写真は狙っている?
ナミテントウのように、模様のバリエーションが多いタイプのテントウムシ。


幼虫はこんな感じの形。
成虫と同様、柄が種類ごとに違いますが、形はどれもある程度似ています。


カメノコテントウ
1cm前後の巨大テントウムシ。


この他に、ヒメアカホシテントウ、ウスキホシテントウ、ムーアシロホシテントウも記録済み。



・テントウムシの食性について

アブラムシを食べるタイプ(肉食)
ナナホシテントウ、ナミテントウ、ヒメカメノコテントウ

カラスウリ類の葉を食べるタイプ(草食)
トホシテントウ

ジャガイモ類の葉を食べるタイプ(草食)
ニジュウヤホシテントウ

ウドンコ病菌を食べるタイプ(菌食)
キイロテントウ

人間目線で考えると、アブラムシや菌類を食べるものは益虫、野菜類の葉を食べてしまうものは害虫ということになります。

夜の玉川上水 樹液に集まる虫たち

毎日夜に行っているホタル調査

その調査中に、樹液の出ているクヌギを発見しました。

毎日それを観察してみると、やはり色々な虫がやってきています。

もちろん、こんな風にナメクジダンゴムシばかりの日もあるのですが...



ヘビトンボの成虫。
特別珍しい昆虫というわけではないのですが、ちょっとびっくり。
噛まれると痛いので注意。
カゲロウの仲間も同様ですが、幼虫はきれいな水の川に住みます。
玉川上水上流の水質(≒多摩川の水質)がなかなか良いということなのかな。


おそらくオオクチキムシ
違うとしてもクチキムシの仲間かな。




今日の夜、雨の降るなかで発見しました。
ノコギリクワガタの原歯型に見えます。
かなり小さなサイズで、あごの湾曲も控えめ。ほぼ真っすぐ。


直後に見つけた別のノコギリクワガタ
こちらは大型で、あごも大きく曲がっています。長歯型
先日見つけた個体にも似ている。