日比谷公園でのセミ羽化

8月に日比谷公園でセミ羽化の観察会があります。
その下見に行ってまいりました。


とにかく数が多いので、うろうろしていたらすぐに幼虫が見つかります!
踏まないように気をつけなければいけないほどの数。


ぼーっとしていると、靴に登ってきます。
人の足を植物と間違えているのか、登れるものならなんでもいいのか。

羽化中には絶対にセミを触ってはいけません!

…ということなので、早めに別の場所へ移したほうが安全。



暗くなってくると、あちこちではじまる羽化!


ニイニイゼミは小さい!羽化中もこじんまりとしています。


幻想的で美しいセミの羽化。
なんども見てきていますが、飽きません。


ほぼ羽が伸びきった状態。後はじっくり乾くのを待ちます。



この一枚は玉川上水で。
下見の帰り道にちょうど羽化している個体に遭遇。
アブラゼミなんですが、羽の模様が見えはじめていますね。深夜0時ごろでした。

キツネノカミソリ


大好きな花のひとつです!そして「武蔵野の野草」らしさのある一種でもあります。
キツネノカミソリ
ヒガンバナ科。


夏の盛りにシャープな花を咲かせます。
「カミソリ」という名はこの花の形から?

あつーい時期に咲くのに、どこか涼しげな印象もあります。

虫がやってくるところはあまり見たことがないのですが、蜜を吸うのはやはりチョウの仲間でしょうか。

ヒガンバナと同様、早春に一度葉を出し、しばらくすると枯れて、夏に葉のない花茎を伸ばして花をつけます。
葉っぱはヒガンバナやスイセンに似ていて、なかなか見分けることは難しい!

おすすめ本|シーボルト 日本植物誌(ちくま学芸文庫)


シーボルト 日本植物誌 (ちくま学芸文庫)
シーボルト 日本植物誌 (ちくま学芸文庫)

江戸文化、植物学、美術、すべてにおいて興味深い一冊!
世界ではじめての、日本植物の本格的な彩色画集。

医者としてのイメージ(蘭学)が強いと思われるシーボルトですが、植物への関心が強い学者さんでもありました

日本滞在中に、たくさんの植物を採集、研究し、まとめたものが日本植物誌。

例えば玉川上水にもかなり多いエゴノキも登場しています。
この本での和名はTsisjano-ki=チシャノキ。
現在でもエゴノキをチシャノキと呼ぶことはありますし、エゴヒゲナガゾウムシ(特に幼虫)のことをチシャムシと言ったりします。

この本に収録されているエゴノキの図版を見ると、エゴノネコアシフシ(虫こぶ)が描かれています。
虫こぶと分かって描いたのか、分からなかったから描いたのか不明ですが、とても興味深い!

和歌や美術品から、「大昔にも今と変わらない動植物が同じように存在していたことを実感する」っていうことがとても好きです。(厳密には淘汰や遺伝子撹乱によって変わっていたりしますが...)
この「日本植物誌」は江戸後期、時代的には比較的新しいのですが、図版が植物学的にもかなり正確なものなので、やはりその実感が段違いなのです。

著作権の都合で、ここにその図版を貼るようなことはできませんが、京都大学電子図書館などによりweb上でも閲覧できます。

エゴノキの図版はこちら



7月の虫

玉川上水の昆虫やその仲間たち。


アオメアブ
シオヤアブに似る。調べてみるとやはりムシヒキアブ科。
肉食の昆虫です。


たぶんタイワンウチワヤンマ

腹部の一番後ろにうちわ状の突起がある
後で確実に同定するために、念入りにいろいろな角度から写真を撮っていたのですが、これが大失敗!
肝心のうちわ状の部分が、ピンぼけもしくは葉で隠れている写真しかないという残念な結果。
一部のトンボの識別にそんな部分が重要だとは知らず。


ホソヘリカメムシ
カメムシにしてはかなりスマートなフォルム。
幼虫はアリに似る。


ラミーカミキリ
前にも見てます。外来カミキリムシ。


キバラヘリカメムシ
すぐに名前を忘れてしまう。


クロカナブン
カナブン、アオカナブンよりも個体数が少ない。
まとまった群れを発見。