おすすめ本|矢口高雄『トキ』

小さいころ、いちばん夢中になって読んだ漫画は、矢口高雄先生の『釣りキチ三平』だったかもしれません。
活き活きとした自然の描写が何よりの魅力!

大人になってから『釣りキチ三平』以外の作品にも興味を持ち、読むようになりました。
この『トキ』もその一つです。
トキ (fukkan.com)
矢口高雄『トキ』 (fukkan.com)

この漫画、私は文庫版を中古で入手することができたのですが、絶版になっていました。
2011年に復刊ドットコムの投票により、復刊されたようです。


内容は、トキとその周辺の自然を巡る人間ドラマです。
登場人物が農家であることも、作品に深みを与えています。
特に農民とは関係の深い鳥だった。
おらだつが田畑を耕している間は彼らの生活が確保されていたからだ。
その美しい淡紅の羽色から朱鷺色という名も生まれた……

「鳥追い歌」の中にも
おらがいっちの にっくき鳥は
ドウとサギ コスズメ
という形でトキ(ドウ=トキの方言)が登場します。

田畑を踏み荒らす害鳥としてのトキ

佐渡で保護が進められたものの、2003年に日本産のトキが絶滅してしまったことはニュースになりましたね。
中国産トキの人工繁殖が成功し個体数は増えていっているようですが、害鳥でもあった生物を増やしていくことはどのような意味をもつのか。
疑問を持っている方も少なからずいるようです。

個人的な見解としては、遠い未来にどんな結果になろうとも、きちんと記録をつけて、たくさんの人がトキについて考えを巡らせたのなら、そこには大きな価値があると思っているのですが、どうでしょう。

富士見ヶ丘駅付近から終点新宿まで玉川上水散策

玉川上水が暗渠になる、富士見ヶ丘駅付近から、終点の新宿まで歩きました。

10kmほどでしょうか。
ほぼ世田谷区。新宿に到着する前の一部が渋谷区になっています。

このエリアでは、ほんのわずかに開渠になっている部分を除き、ほとんどが公園になっています。
発見もあったものの、残念な部分もたくさん。
後に詳しい記事も書こうと思いますが、まずは報告。


数は多くない、玉川上水の梅!
たしか、三鷹駅を降りてすぐの玉川上水にも梅があったと思います。
今年は見ることができていないのですが、咲いているのかな?


ロウバイ(蝋梅)の花
今年度はずいぶん咲き始めが早かったようですね。
毎年あちこちに見に行っているのですが、今年は時間が取れず。
この日にはじめてじっくり見ました。

加美上水公園・中西悟堂「野鳥村」構想の地

福生市内、玉川上水に隣接する雑木林の空間。


加美上水公園です!
「加美」はこのあたりの地名ですね。





玉川上水旧堀跡」のパネルあり。
福生付近の水路は、江戸中期に一度付け替え工事が行われています。
旧堀の跡がこの公園の周囲に現存。




そしてここは、中西悟堂「野鳥村」構想の地でもあります。

こちらのプレートは最近(2015年5月)設置されました。
教育委員会の設置するプレート類も含め、こういうものはとても大事。




公園入口で、見られる野鳥や昆虫が紹介されていました。

見られる野鳥の一部として写真が紹介されていたのが
ヒヨドリ、オナガ、エナガ、
シジュウカラ、ジョウビタキ、スズメ、
メジロ、カルガモ、マガモ、ダイサギ、アオサギ、ムクドリ。
「他にアオゲラ、コゲラ、アオジ、ルリビタキ(冬)などが見られています。」
とのこと。
サギ類やカモ類が見られるのは、隣接している玉川上水の水路内でしょうね。

この日、ここに紹介されていた野鳥はだいたい見ることができたと思います。
あとは、ツグミもいました。
少し西へ歩けば多摩川ですので、見られる野鳥の種類はもっと増えます。

  

西を見ると多摩川。
雑木林であり、玉川上水と多摩川に挟まれていて、さらに公園内にも大きな高低差があるという面白い地形。

「野鳥村」は実現しなかったものの、今でもたくさんの野鳥が楽しめるようになっています。


公園頂上にはちょっとした休憩スペース。ここから富士山も見えます。

 
ボランティア募集中!
ボランティアの方々がこのあたりの林を手入れしているようです。

きちんと手入れを続けないとどんどん暗い林になっていきそうな気配はありました。

 
付近の玉川上水はすでにシュロだらけ。

もちろん安易に害樹扱いしようとは思いませんが、増え過ぎの影響がどんなものか、どんな手入れをしていくべきなのか、勉強を続けていきます。

メモ:シュロの使い道
たわし、ほうき。シュロ縄。葉をハエたたきに。

玉川上水の霜柱

1月24日から25日にかけて、西日本を中心に大寒波がやってきました。
沖縄でも雪を観測したとニュースに。

多摩でも早朝は氷点下。うちの近辺も−4℃まで下がりました。

で、できたのがたくさんの霜柱
先日積もった雪が解ける途中の今、地面には水分がたっぷりあったので、こんな状態になったのでしょう。


ザックザクと霜柱を踏んで歩くのは楽しい!
早起きした人だけの特権ですね。