玉川上水のカブトムシ・クワガタ
当然、そういった環境を好むカブトムシ・クワガタの仲間は生息しています。
・カブトムシの仲間
カブトムシ
・クワガタの仲間
ノコギリクワガタ
コクワガタ
ヒラタクワガタ
探すのは難しいのですが、カブトムシの仲間としてコカブトムシがいる可能性があります。
樹液にはあまりやってこないみたいなので、樹液を中心とした調査では見つけにくい。
クワガタの仲間では、オオクワガタ、ミヤマクワガタが見つかる確率は0ではないと思いますし、アカアシクワガタなんかが見つかる可能性もあります。
まだまだ調査が必要ですね。
カブトムシのオス。黒みが強い。
カブトムシのオス。赤みの強い個体。
極端に色の強いカブトムシは赤カブト、黒カブトなんていい方をすることもあります。
ノコギリクワガタのオス。
探せばもっといい写真があるはず。
大きな個体でいわゆる長歯型。あごが大きく曲がっています。
ノコギリクワガタのオス。
こちらは小さな個体で原歯型。
あごが直線的。これはこれでカッコイイ!
ヒラタクワガタのオス。
個体数はやや少ない感じがしています。
コクワガタのオス。
本当に小さなものもいます。2cm以下の個体に出会うとちょっとびっくり。
交尾中のカブトムシペア。
まれに安全柵を登る甲虫に出会います。
樹の幹と違って引っ掛かりがないので、とても登りにくそう。
玉川上水緑道では、樹液の出ているコナラ・クヌギをかなりたくさん見つけることができて、当然樹液にやってくる昆虫も多く見つかります。
これは、緑地としての玉川上水がかなり特殊な形をしていることと関係していると考えています。
樹液の出やすい場所は、深い森の中ではなく日当たりのいい林縁。
質の良いまとまった形状の緑地では、林縁の長さは限られていますし、「林縁に沿って歩く」なんてことができない構造になっている場合があります。
ところが玉川上水は細く細くそして長い。特に昭島〜三鷹あたりまでは東西に長く伸びています。
つまり、ものすごい長さの日当たりのいい南向き林縁が存在しているのです。
(さらにその林縁のほとんどに遊歩道がある。)
このことを完全な長所だとは思っていません。
林が細いことで森林性の生き物は住みにくく、外部からの影響も受けやすくなっています。
『ダイヤモンド(アメリカの生物学者)の6原則』でも、細く長い緑地よりは丸くまとまった緑地が好ましいとされます。
ただ、玉川上水の大きな特徴とは言えると思います。
環境の変化に強く、林縁を好む動植物にとっては住みやすい環境なのかもしれませんね。
カブトムシ・クワガタ採集の注意点
・虫の隠れている樹皮をはがさないで!
大事な隠れ場所が失われます。
・樹液を出すために樹皮を傷つけないで!
→樹皮が剥がされる夏
・入ってはいけない場所には入らない!
当たり前のことです。
・危険な生き物に注意!
夜間も活動するスズメバチの仲間がいます。ヘビ類もいます。
簡単にカブトムシ・クワガタを採集したいと思ったら、とにかく緑地周辺の保全団体や調査をしている人とコミュニケーションをとることがなによりの近道だと思います。
探し慣れている人のアドバイスがあれば、本当にあっさりたくさん見つかります。
親子での虫取りを楽しむだけではなく、ついでに地域交流を楽しみましょう!
採集についても、子供が少し採る分には問題ない場合がほとんどですが、現地の方と話をして、やっていいこと、やってはいけないことをなんとなくでもいいので把握をすることが大事。
逆にやってほしくないのは、インターネットでカブトムシ・クワガタがたくさん採れる場所の情報を集めてその場所へ行くことです。
その土地に関係のない人間がぞろぞろと集まると、何かとトラブルの元になります。