玉川上水のホタルとその問題
かなり昔の玉川上水では、それはそれはたくさんのホタルが舞っていたようです。
今でも玉川上水や関連水路の一部ではホタルが見られますが、幼虫やカワニナの放流を行っている場所、イベント的に成虫を大量放流している場所がほとんどです。
すべてを把握できているわけではありませんが、遺伝子的にも、もともとここにいたホタルではない場合がほとんどのようです。
ホタルの放流については、やはりたくさんの難しい問題を抱えています。
間違いないのは、「ホタルさえ飛んでいれば自然度が高い」わけでは決してないということです。
ひと昔前には、あちこちでホタルの復活が自然保護のシンボルのように扱われていて、今でもその流れを引きずっている感じがあります。
玉川上水関連団体との集まりの中で「ホタルのいない川に価値なんかない!」という声が聞こえたこともありました。
とても危険な発想だと思います。
ホタルが生息できるような環境を整える・維持することは大事ですが、その進め方には常に注意していく必要があると考えています。
玉川上水で関係するいくつかの市民団体は、昔から継続的に幼虫やカワニナの放流を行ってきています。
力及ばず、すべてを説得して止めるようなことはできていませんが、どうにかしていきたい問題です。
→玉川上水の自然を残そうとする「不自然」