玉川上水の「提灯測量」は誰が言い出したのか
たまたま阿部弘蔵さんの「玉川上水ノ工事」という論文の中に夜間測量のやり方が非常に具体的に書いてありますが、原点については明らかではありません。とのこと。
阿部弘蔵は幕末〜明治期の人物で、彰義隊にも参加していたようです。
現在でも読むことができる著作がいくつか。
この阿部弘蔵氏の記述により、夜間に提灯・線香測量をしたような噂が広まったのか、そもそもそういう噂があったので阿部氏がそういう記述をしたのか、順序は分かりません。
杉本苑子さんの小説『玉川兄弟』にも、線香測量の場面が登場。
羽村市郷土博物館にも提灯・線香測量の様子の再現展示があり。
現代でも提灯・線香測量を行った噂はぼんやりと広がっていますが、小説や展示の影響なのか、大昔から人から人へ伝わってきた昔話なのか、はっきりとは分からなくなっています。
最近では「提灯・線香測量は行わなかった」という説の方が優勢、その上で昔話として楽しんでいる感じがあります。