おすすめ本|昆虫好きの生態観察図鑑I チョウ・ガ

昆虫好きの生態観察図鑑I チョウ・ガ
昆虫好きの生態観察図鑑I チョウ・ガ


以前から欲しかったこの本をようやく手にすることができました。
図鑑としてはやや癖があります。

・同定用の専門的な図鑑としてはおすすめできない

内容は、蝶と蛾の生態写真に簡単な解説が添えられたもの。
似た種との見分け方などは特別記載されていません。

かなり多くの種類が掲載されていますが、この本を頼りに見つけた蝶・蛾の種類を確実に同定するのはやや難しいかもしれません。

また、生態写真のみで構成されているのは魅力的ですが、種ごとの掘り下げは控えめ。
ほんの何種類かは数ページに渡っての解説がありますが、ツマグロヒョウモンやアカボシゴマダラといった、昔からの在来種とは言えない種がなぜか特に掘り下げられていたりします。

個人的には好きですが、在来ゴマダラチョウへの影響が懸念されているアカボシゴマダラの写真を、成虫・幼虫ともに表紙へ掲載する意図もよくわかりません。

・蛾が好きな人におすすめの一冊!

それでも、以前から欲しかった理由があります。
珍しく、かなり多くの蛾の生態写真が掲載されていることです。

もちろん、蛾の種類数は蝶とは比べ物にならないほど多いため、かなり多くの蛾が掲載されているといっても、身近な場所でこの本に掲載されていない種が見つかることもあるでしょう。

ただ、「チョウ・ガの図鑑」といった場合、蛾の掲載数が少ないものが多く、昆虫全般を掲載した図鑑でも、蛾の掲載量は少ないことがほとんど。

いきいきとした蛾がたっぷり掲載されているこの図鑑は、見ているだけで楽しい!
図鑑というよりは、写真集のような楽しみ方に近いかもしれません。