やご救出作戦に参加しました
数年前、いや十数年前くらいからでしょうか。
環境学習の一環として、プールに生息するヤゴの救出が盛んに行われるようになりました。
シオカラトンボやアキアカネなど、開けた環境で水面に産卵をするトンボの仲間は、プールを最適な産卵場所だと考えて、そこに卵を産んでしまいます。(プールの水は、秋冬にも防火用水として残されている。)
ところが、授業としてプールが使われる時期になると、一度水を抜いて掃除することになるため、そこで生まれたヤゴは生存することができません。
そこで、完全に水を抜く前にヤゴを救出しよう!というのがこの活動です。
この活動が広まっている理由は、いくつもあると思います。
・本来羽化するはずだったヤゴを救出できる
・動植物の観察が環境的に難しい学校でも、プールはあることが多い
・ヤゴの飼育を通じて生物の勉強ができる
・虫との関わりが少なってきている中で、貴重な機会となる
特別に大きいわけでもないプールから、見つかったヤゴは500匹以上?
ヤゴが100匹かそれ以上入ったバケツが5つ分。
プール内には、ヤゴを捕食する生物がいないため、これだけ安全に育っているのかも。
今のところ「やご救出作戦」に大きな問題は発生していないと思いますが、仮に全国のほとんどの学校でヤゴが救出され、それらが全部野に放たれるようなことがあったら、さすがに弊害があるかもしれません。
環境問題に正解は存在しないもの。「良い」と思われている活動にも負の側面がないか、常に気をつけていたいものです。