スマホ用の安価なマクロレンズを試す

スマートフォンに簡単に付けられる、クリップ式のレンズがあります。 YIEASY スマホ用カメラレンズ クリップ式レンズ 3点セット
YIEASY スマホ用カメラレンズ クリップ式レンズ 3点セット
なかなか人気があるようで、かなり多くの種類が販売されています。
値段も性能もピンからキリまで。
多くのものは¥1,000〜¥3,000程度。
いつか試してみたいとは考えていたものの、本格的な撮影に使えるクオリティではないと思っていたので、気軽には買えずにいました。


ところが先日、100均でこれを発見!
たしかに、数百円程度のものはすでに売られていたので、いつ100均に登場してもおかしくはない感じでした。
この値段ならば、おもちゃクオリティでも納得できます。


さっそくiPhoneに取り付けて、撮影してみたのがこちら!
 
エノキの葉っぱです!
縁がボケてしまう問題はありますが、ここまで近づいて撮影できることは驚き!



アカボシゴマダラ幼虫の頭部。こまかく生えている毛が見えます。


鱗粉もここまで見えます。
こちらはゴマダラチョウの翅。


ゴマダラチョウのうんち。
なかなか葉っぱの形がよく残っていることが分かります。


素晴らしいクオリティとは言えないレンズですが、かなりコスパは良い!という印象です。

カキバトモエ


ネムノキです。
写真の真ん中あたりをよく見ると、樹皮ではない何かが見えます。


樹皮にそっくりな・・・


イモムシ!
カキバトモエという大きな蛾の幼虫です。

毎年この時期になると、樹皮にくっついている姿を見かけます。
食草はもちろんネムノキ。
低い位置に枝がある株で見かけたことはないので、葉を食べる姿は見たことがありません。


(撮影 2016年9月)
前年の同じ時期にも同じ木でばっちり遭遇しています。

どうも、ある程度育つと食事中以外は地面近くへ降りてくる習慣があるらしく、多いときには5〜6頭ほど見つかります。


成虫になると、びっくりするほど大きな姿に。
不思議な模様。色味や模様は個体差があり、また光の加減でもかなり印象が変わります。

夏の夜に、樹液を吸っているところをよく見かけました。


コシアカスカシバ

スズメバチが活発な時期です!
散策するときは、ハチたちを刺激しないように注意が必要です。


今日も帰り道に玉川上水で遭遇。
キイロスズメバチ!

ん・・・・スズメバチ??

何かが違うような・・・。


触角が、あきらかにハチの仲間ではない動きをしていたので、あやしいと思って近づいてみたら。

蛾でした!
スズメバチにそっくり。

翅が透けているので、あまり蛾っぽさはありません。
「スカシバ(ガ)」の仲間は、透明な翅に、黒と黄色の体を持ち、ハチに擬態しています。



おそらくコシアカスカシバ
しっかり近づいてみると、やはり蛾の顔、蛾の触角。
体もスズメバチの仲間とは違い、ふわふわしています。かわいい。

幼虫はブナ科の材を食べるとのことなので、雑木林環境では普通に見られそうですね。

アカボシゴマダラの特定外来生物 新規指定スケジュールについて

アカボシゴマダラの特定外来生物 指定されるのはいつ?




アカボシゴマダラ(奄美亜種を除く)に関する重要なお話です。
(環境省に問い合わせをしました。)

環境省webサイトの「特定外来生物等の新規指定の検討について」内でアカボシゴマダラを含む新規指定種について、「規制開始までのスケジュール」の項目を見ると、平成29年 7月に指定9月頃に規制開始となっています。(9月15日現在。今後情報が更新される可能性あり。)
が、今のところ、このスケジュール通りには進んでいないとのこと。
ヒアリ関連のドタバタも影響しているとか。

ただし、新規指定と規制開始をすること自体はやはり決まっているそうです。
そのスケジュールが今のところ未定という状態。

特定外来生物に指定され、規制がはじまると、「飼養・運搬等」「譲渡」「輸入」等が規制されるようになります
開始後6ヶ月以内に既に飼養等をしているものについても申請が必要ということで、たとえば今現在累代飼育をしていたり、これから越冬する幼虫を飼育している方は、申請が必要になる可能性があります。

もちろん、今現在でもアカボシゴマダラを放蝶すべきではないでしょう
「規制が始まるまでは自由に飼育、放蝶できる」なんていう解釈はとんでもない。

ちなみに、規制が始まると、『許可なく飼養等をした場合(愛がん(ペット)等の目的)』で個人の罰則は、『1年以下もしくは100万円以下』とのこと。
野外に放った場合でも、個人の罰則は『3年以下もしくは300万円以下』です。


ちなみに、運搬はNGですが、捕獲してその場でのリリースならばOKのようです。
観察や調査での一時的な捕獲が罰則につながることはなさそうです。


一つ懸念点は、卵や幼虫の姿がアカボシゴマダラに似ているオオムラサキ(+ゴマダラチョウ)の飼育が盛んに行われているというところです。
ある程度育った幼虫ならば容易に区別できるのですが、たとえばアカボシゴマダラとゴマダラチョウの卵を見分けることはなかなか難しい。若齢幼虫も、若干分かりにくい場合があります。

(この写真はアカボシゴマダラの卵。)
また、アカボシゴマダラが確認されていない地域では、「オオムラサキの幼虫だ!」と勘違いして連れ帰るようなことも起こる可能性があるのではないでしょうか。
規制が始まったことを知らず、SNSやブログなどでアカボシゴマダラを飼育していることを公言してしまうようなことも起こりそうです。


似た生物が身近な場所に同時に生息していて、採集飼育をする人も少なからずいる生物の特定外来生物指定というのは、これまでにない例ではないでしょうか。
規制することに対しては賛成なのですが、想定外のトラブルが発生しないか気になります。 

  成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』
成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』