安全柵に集まる蛾たち

玉川上水の中でも飲み水が流れているエリアには、背の高い安全柵が設置されています。

その柵は、虫たちにとって邪魔な場合もあるようです。
セミやカブトムシなど、大きめの虫が飛んで移動する時、少しぶつかってしまうことも。

そして、冬になるとたくさん見つかるのが...

この柵につかまる蛾たち!

晩秋〜早春にかけて、フユシャクの仲間、キリガの仲間の成虫が多く発生します。

彼らにとって、水路と並行に長く続く柵は、とっても邪魔な存在なのか、もしくはぴったりの休み場所なのか
どちらなのかは分かりませんが、ともかく、夜の玉川上水を散策すると、かなりたくさんの蛾が見つかるのです。


 

多いときには、橋と橋の間で10種20頭以上が 見つかることも。
普通は、ライトトラップを使わないと短時間でそれだけの蛾を見つけることができません。

同定の難しい種が多く、なかなか調査が進んでいないのですが、じっくり記録をつけていったら貴重なデータとなりそう。

ホシヒメホウジャク

玉川上水付近に住んでいることもあって、住んでいる部屋の近くに意外な虫がやってくることがあります。
この前も、ホタルガに遭遇!部屋から数m以内で蛾を楽しめるなんてありがたいことです。


今回遭遇したのは...

ホシヒメホウジャク

建物の壁面にくっついています。
ちょっと気温が低かったこともあり、活発に動き回ろうとはしません。

こちらは、市街地の花壇などでも見られることがあるので、玉川上水付近だから見つかった蛾というわけでもないかも。
食草であるヘクソカズラは確かに玉川上水でたくさん見られますが、もう少し乾燥した空き地のフェンスなんかにもかなりたくさん生えています。


ホバリングの達人でもあるホシヒメホウジャクは、飛び回っている間、全く別の生き物に見えます。(よくハチに間違えられる。)


ふっかふかの体!


リンドウ

今年も美しい秋の花、リンドウが咲いていました。


ちょうど花期に、天気の悪い日が続き(とくに土日)、日の当たる時間しか花が開かないこのリンドウをきれいに撮るのはなかなか大変でした...!!

昔から毎年咲き続けているのですが(→玉川上水のリンドウ)、株の数は玉川上水全体で考えても少なめです。
今後も無事に咲くことを祈ります。

ケンモンミドリキリガ


頭隠して尻隠さずとはこのこと!

葉っぱに隠れて休む蛾の仲間。(バレバレ。)



ケンモンミドリキリガの成虫です。
(ゴマケンモンキクビゴマケンモンまぎらわしい。)

薄い青緑と模様が美しい蛾です。
葉っぱの上よりは、コケの多い木の幹にくっつくと上手く擬態できるような模様。

このケンモンミドリキリガ以外にも、青緑系の翅を持ち、コケのある樹皮に近い模様を持つ蛾が何種類かいます。
ややこしい!
昔紹介したキノカワガもそうですし、シロスジアオヨトウなんかも近い雰囲気の模様。

上手く樹皮に化けているときは、よほど虫に興味を持っている人以外にはめったに気が付かれません。