生物多様性アクション大賞2017に入賞しました!



生物多様性アクション大賞2017に、入賞しました!

活動名『玉川上水の自然を伝える』
まるごと玉川上水かんさつ会(成瀬 つばさ)


今回は、以下のような活動として応募しました。

玉川上水は本来、羽村から江戸の街まで飲み水を運搬するための水路でしたが、現在ではその周囲が多くの動植物が生息する生態的回廊として機能しています。ただし、道路開発問題や、その管理方法など、多くの課題も抱えています。

私は個人として、もしくは団体への参加や協力という形で、玉川上水を軸に身近な自然の魅力を伝えるための様々な活動を行っています。
まるごと玉川上水かんさつ会」の会長として、定期的な自然観察会を開催する他、地域の青空市イベント「ステッチマルシェ」でも自然に関する展示やミニ自然観察会を実施しています。

また、玉川上水流域のあちこちで、自然観察指導員として観察会のリーダーを担当している他、野鳥やセミの抜け殻調査などのイベントへ参加・協力も行っています。個人でも生息する動植物の調査を行っています。

玉川上水の自然や歴史に関する講演の講師を何度か担当し、「まるごと玉川上水ブログ」というブログでは玉川上水の自然や歴史に関する情報、イベントの情報などを発信し続けています。
立川市内の市民団体などに参加。
また、高齢者の市民団体が多い中、比較的私自身が若手であることを活かして、なるべく若い世代を巻き込むことを意識して活動しています。音楽大学と美術大学大学院を出た経歴・つながりを活かして、芸術畑の人間にも積極的に身近な自然の魅力を紹介していっています。


さらに、活動成果として、書籍『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』を出版したこともアピールポイントとしました。
成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』
成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』

大好きな蝶であり、また玉川上水にも生息しているゴマダラチョウの生態を中心に、身近な自然の魅力や、その楽しみ方、そして玉川上水の自然について、また、開催した自然観察会のレポートを、イラストと文でまとめた一冊です。


以前はかなり当たり前に見られた普通種でありながら、外来種アカボシゴマダラの影響や環境の変化によるものなのか、減少が気になりはじめている蝶でもあります。
自然への関心が高くなく、リアルな虫が苦手な方にも楽しく読んでもらえるように、ゴマダラチョウの生態をデフォルメしたイラストで紹介しました。

今後も、玉川上水の自然観察会や調査、保全活動を継続しつつ、イラストを活かした自然に関するチラシ、資料、冊子づくりによってその魅力を伝えていきたいと思っています。


引き続き、がんまります!

11月25日(土)ステッチマルシェに「まるごと玉川上水かんさつ会」出店!

玉川上水沿い、玉川上水駅から徒歩10分ほどのコミュニティカフェ / ホームギャラリー ステッチ

そこで定期的に行われているイベント、ステッチマルシェに「まるごと玉川上水かんさつ会」として出店します!

11月25日(土)
10:00~15:00
場所:コミュニティカフェ / ホームギャラリー ステッチ

Facebookページを見ると、イベントの雰囲気が分かります。
ステッチマルシェ Facebookページ

たくさんのお店が並ぶ、青空市のようなイベント。

出店内容は、
・玉川上水のいきものグッズ(缶バッジ、ブローチなど)販売
・玉川上水の自然に関する展示
・玉川上水関連のチラシ・資料配布
・ミニ観察会
です。

ミニ観察会は、参加希望者が集まり次第、随時出発!
希望に応じて、10分〜20分くらいの予定です。





 






成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』
成瀬 つばさ『ひみつのゴマちゃん ゴマダラチョウの不思議な生活』

本も何冊か持っていきますので、購入したい方はぜひ!

ゴマダラチョウの幼虫

玉川上水沿いで、まだかろうじて見つかるゴマダラチョウの幼虫!

見られるエリアは限られていて、大木エノキが少ないエリア、落ち葉がほとんど吹き飛んでしまうようなエリアでは、ほとんどアカボシゴマダラしか見られない状態になっています。

この幼虫は現在4齢。越冬用の姿に変わっています。

例外がないわけではないようですが、基本的に4齢の状態で冬を越すゴマダラチョウ。
脱皮して3齢から4齢になる時、いよいよ寒くなってきた頃には越冬に向いた姿になるのです。
初夏や夏に見られる4齢とは違い、角が短くふかふかした姿。毛も多めです。


少し顔を上げたところ。かわいい!


アカボシゴマダラはすでに葉の上から移動しはじめていますが、ゴマダラチョウが移動するのはもうしばらく先でしょう。
越冬できるほどエノキの葉の落葉がしっかり進み、落ち葉のベッドができあがってから。

落ち葉にくっついて越冬する頃には、色も茶色く変化します。

こちらは2017年1月に撮影したもの。茶色のゴマちゃん!


このくらい根元に落ち葉がたまっていれば十分なのですが、たったこれだけのことが現在はとても難しい!
清掃や風によって、春までに落ち葉が吹き飛んでしまう場所がほとんどです。

入れっぱなしの救急セット

野外活動をしていると、全くないわけではない怪我と事故。
自然観察会などのイベントでは、できるだけ安全に配慮するのは当然ですが、参加者以外の事故に遭遇することだってあります。

もしもの時のために、リュックにいれっぱなしにしている救急セットがこちら。

とげぬき、鎮痛剤、ポイズンリムーバー、靴ずれ用ジェル、虫刺され薬、サージカルテープ、ガーゼ、綿棒、ビニール手袋、キューマスク、絆創膏/防水絆創膏/防水フィルム、三角巾、そしてウェットティッシュ。
経年劣化するものは、時々新しいものと入れ替えます。

最近講習を受けたので、三角巾による止血や心肺蘇生法の行い方は覚えました。(AEDの使い方も。)
ポイズンリムーバーなんかは、使い慣れておかなければ意味がありません。


ウェットティッシュと絆創膏のいくつかは出しやすい場所に。それ以外のものは簡易防水をして、コンパクトにまとめてあります。

自然観察会での危険というと、やはりスズメバチ、チャドクガといった虫によるトラブル。
できれば、救急措置以前に、十分に注意することでトラブルを避けるべき。
救急セットはあくまで非常用!できるだけ、出番がないようにしたいものです。